■「将来お金持ちになる男」の見分け方とは?
―今回出版された『「お金持ちになる彼」を見つけて、育てました。』についてお話を伺えればと思います。本書には、今はお金持ちではなくても、「これからお金持ちになる資質のある男性」の性格や考え方について書かれていますが、その他の、たとえば容姿などの部分で、そういった男性に共通するものはありますか?
山田
「基本的には性格と考え方がほとんど全てだと思っています。
今は見た目でお金持ちかどうかを判断しにくいじゃないですか。服装がだらしなくてもお金持ちだという人もいますし。昔は高価な時計を持っていたり、いいスーツを着ていたり、というのはあったと思うんですけど、今は逆に、成功してお金持ちになったからこそ、型にはまらずに自由な格好をしていられるところがありますよね」
―確かに「わかりやすいお金持ち」は減っている気がしますね。
山田
「そうですね。だから、容姿はあまり関係ないと思います。
考え方や性格以外というところですと、あとは態度と話し方ですね。“将来お金持ちになる人”の特徴として、しぐさや動作が落ち着いていて、自信があります。話し方も一方的に話すのではなくて、相手の話を聞く耳を持っているというのは言えると思います」
―山田さんは、実業家の与沢翼さんの恋人であることが知られていますけども、与沢さんのどういうところに、“将来お金持ちになる”可能性を感じたのですか?
山田
「まず、仕事をものすごく一生懸命やるんですよ。普通だったらこの辺で諦めるだろうな、というところでも絶対に諦めないんです。
あとは、壮大な夢を持っているところですね。ただ、夢を語るだけの人もいると思うんですけど、
彼はそれに向かって行動を起こしていたし、集中して取り組んで、こつこつ実績を積み上げていました。言ったことは必ずやるというのも大事だと思います」
―山田さんのように、「将来お金持ちになる男性」とお付き合いして幸せになれる女性もいれば、そうでない人もいます。この違いはどんなところから生まれるのでしょうか。
山田
「これは単純に、男性と一緒に成長していこうという意欲があるかどうかというところだと思います。
一緒に成長していこうという意欲がないと、男性の方だけがどんどん成功していって、女性がついていけなくなってしまうということが起こります。もちろん、“がんばっている彼を料理などで支えてあげたい”というのが悪いわけではないんですけど、それに加えて、彼の仕事についても、他人事ではなく自分のことだと思って関心を持つこと、自分も何かしら新しい世界を見つけて、勉強し続けることが大事ですね。
“彼の言っていることはよくわからない。でも好き”という考えだと、いつかついていけなくなってしまいます」
―「お金持ちになる彼」を育てるための女性側の習慣として「男性の話をすべて聞く」というのがありましたけども、これは簡単そうでなかなか難しいことですよね。
山田 「相手が話すということは、こちらが興味を持って知りたいと思っていることの答えを、相手がどんどん教えてくれることだと思っているので、私は難しいとは思わないです。 人って誰でも、自己顕示欲はありますし、自分のことを話したいと思うんですよ。自分の話を聞いてほしいと思っているんです。それがわかっているから、相手の話は全部聞きますね」
―逆に、男性の方も女性の話は全部聞いてあげたほうがいいのでしょうか?
山田
「そう思います。自分はしゃべらずに、聞いているだけでいいんです。そういう人の方が“この人は話を聞いてくれる人だ”と思えて、女性の方も話やすいので。
自分を賢くみせようとする男性にありがちなんですけど、変に“それって○○だよね”と合の手を入れたり、否定したり、自分の知識をひけらかしたりするとかえってしゃべりにくかったりします。
翼にしても、普段は本当に聞いているだけですよ。たまに、自分がおもしろいと思ったところにだけ相槌を打つとか、そのくらい。それで十分だと思います」
―「お金持ちになる彼」を見つけて、育てるというところで、与沢さんに関しても山田さんが育てた部分があると思うのですが、具体的に彼のどんなところを変えて、育てたのでしょうか。
山田「もう、全部ですね(笑)」
―お付き合いされた当時の与沢さんはどんな感じの方だったんですか?
山田 「今よりもっと“もさい”感じでした。髪がベトッとしていて、長くて。美容院も自分からは行かない人だったんです。だから、私が一緒に行って、彼が切ってもらっている間、私は待っていたりしていましたね。最近は、私の知り合いの美容師を家に呼んで、切ってもらっていますけど」
―服装はいかがですか?上下スーツで、中にはベストを着ているイメージが強いのですが。
山田「スーツはそこまでダサいという感じではなかったです。でも、今はセンスが磨かれた感じはしますね。そこは、私が変えたというよりも、彼自身がいろいろな人に会ったり、一流のものを見る機会が増えたことによって、自然に変わっていったんだと思います」
―考え方や人との接し方も、山田さんとお付き合いされてから変わりましたか?
山田
「人との接し方はかなり変わりましたね。もともと人見知りで、人の輪の中心にいる感じではなかったんです。社交的ではなかったですし、いつも家にいる人でした。
でも、人脈って大事じゃないですか。だから、私が“いろいろ勉強になることもあるかもしれないから、少しは行ってみたら?”って言うんですけど、彼は“人に乗っかったり、人に依存したりするのはありえないと思うから、自分が実績を作っていくなかで、そういう人に自然に出会えればいい”っていう考え方でした」
―今はいろいろな方と人脈を築いていらっしゃいますよね?
山田 「今は、人脈を作ることで生まれる仕事があるっていうのがわかったみたいです。飲み会も仕事のうちだと思うようになったみたいで、ずいぶん社交的になったと思いますね」
―逆に、与沢さんとお付き合いすることで、山田さんが変わった部分はありますか?
山田
「私は、強くなったと思います。もともと芯は強かったとは思うんですけど、今ほど堂々と振る舞ってはいなかったです。“すいません、すいません”という感じでした。
あとは、自分に自信を持てるようになったかな。そういうところは彼に変えてもらったかなと思っています」
―お話が変わりますけど、男運がないという女性がいますよね。付き合う男性がみんな“ダメ男”だったり。たとえば、「彼氏が働いてくれなくて困っている」というお友達がいたとしたら、どのようにアドバイスしますか?
山田「結局、働かなかったりということを許してしまえる人だから、そういう男性を引き寄せてしまうところはありますよね。優しすぎるというか、母性が強い女性に多いかもしれません。あとは自信がなかったりとか、優柔不断な人もこうなりがちですね。
“この人には私しかいない”と思ってしまうんだと思います」
―山田さんは、そういう男性に対してはっきりノーと言えるタイプですか?
山田
「言いますね。思っていることは口に出さないとわからないと思っているので。
日本は、黙っていることが美徳とされることがありますけど、人に対して思っていることは、不満であっても感謝の気持ちであっても、思っているだけでは相手は何も気づかないんですよね。
“こう思っているのに、相手がわかってくれないんです”という人がいますけど、それをちゃんと相手に伝えているの?と聞くと、“なかなか言えない”と言う。
言わなきゃ分からないじゃないですか。言われる方だけじゃなくて、言う方も辛いことってたくさんありますけど、それでも言わなきゃいけないことは言う強さは必要だと思います」
―言ったら相手に嫌われる、っていうのがあるんでしょうね。
山田
「その気持ちはすごくわかります。私も過去にそういう時期がありましたから。でも、言わずにいて良かったことはなかったです。後悔することもありましたし。
その点、今は強くなりましたね。相手に対して思っていることを言ってみて、それで嫌われるのならしょうがないと思えるようになりました。
もちろん、言い方とかタイミングは考えますけどね」
■「車にも高級マンションにも執着はない」
―本書は、根本のところに「女性としてどう幸せに生きるか」というコンセプトがあるように感じました。山田さんは“女性の幸せ”をどう考えていますか?
山田
「結婚イコール女性の幸せっていう価値観は確かにあるわけで、そうすると一人の男性に愛されるというのは女性にとって幸せなことだと思います。
ただ、一人の男性に愛されて、結婚したらそこがゴールというわけじゃないじゃないですか。もちろん、朝起きたら朝食の支度をして、外でランチをして、テレビを見て、という毎日の繰り返しが幸せだって言う人もいると思うんですけど、そうやって男の人を待つだけの生活ではなくて、女性自身も自分の世界を作って、好きなことに打ち込むのが現代的な女性の幸せなのかなと思います」
―それは仕事ではなく、趣味であってもいいわけですね。
山田 「趣味でもいいと思います。家庭を大事しつつ、自分の世界も持つっていうバランスが大事なんじゃないかと思うので」
―山田さんの今の生活についてお聞きしたいです。今はセレブとしてメディアに取り上げられることが多いと思いますが、“セレブ”と呼ばれることには、ご本人的にはどんな気持ちを持っていますか?
山田
「嫌です(笑)自分ではセレブなんて思ってないですしね。
私が思うセレブって、それこそハリウッドスターとかそういう人達です。だから、“プチセレブ”でも、滅相もないという感じですね。はずかしいです。」
―与沢さんからは「7000万円のロールスロイスを買った」というようなお話がよく出てきますけども、山田さんはそういう車だとか高級マンションに執着はないんですか?
山田 「ないです。欲しいと思ったこともないですし、彼がそういうものを買うと言った時も、止めていたくらいで」
―それでも、与沢さんは買ってしまうんですね。
山田
「どうせ止めても買うだろうから、最近はもう止めないですね。飛行機とか船とか、ヘリとか、本当にいらないと思うんですけど。
そういうところは私は彼と全然違います。そういうものを欲しいと思うこともないですし、もちろん誰かが持っているなら借りて乗ってみたいというのはありますけど、所有する必要があるのかな?と思ってしまうので。
ただ、自分で稼いだお金ですからね、その使い道をとやかく言われたら私だって嫌ですから、放っておいてます」
―本書は、女性向けかと思いきや、男性も女性も読めるように書かれたそうですね。とくにどんな人に読んでほしいというのはありますか?
山田「向上心のある人が読んだらおもしろいと思います。男女問わず、豊かになりたい、成長したいと思っている人。負けず嫌いで、もっとこうなりたい!とか、もっと仕事で努力した方がいいんじゃないか、という向上心のある人ですね。
あとは、彼氏だとか旦那さんを変えたい、育てたいと思っている人にもぜひ読んでほしいです」
―最後になりますが、読者の方々にメッセージをお願いできればと思います。
山田「自分で言うのも変ですけど、男性が読んでも女性が読んでも、おもしろいと思っていただけると思っています。恋愛についての本だと思われがちですが、仕事に関しても、夢の叶え方に関しても、わかりやすく、ためになるはずです。
この本に書いたことは、今成功されている人にとっては、当たり前のことかもしれません。でも、これから叶えたい目標や夢がある人には役立つ内容だと思うので、是非読んでいただいて、感想やレビューをいただけたらうれしいですね」
(取材・記事/山田洋介)
株式会社Free Agent Style創業者。読者モデル。
1984年9月3日生まれ。日本大学卒業。
高校生のころより、芸能事務所に所属し数々のテレビ番組などに出演するも、大学入学を機に辞め、ファッション雑誌『PINKY』(集英社)の専属読者モデル(スーパーピンキーズ)としてデビュー。卒業後、読者モデルをしながら一般企業に勤務。その後、現・株式会社Free Agent Styleを設立し、アパレル、ネット関連事業を展開する。2012年11月まで代表取締役社長として、同社の発展に力を注ぐ。
現在は、自身のビジネスだけでなく、読者モデルとして、『美人百花』(角川春樹事務所)、『CLASSY.』(光文社)、『姉ageha』(インフォレスト)、『steady.』(宝島社)などでも活躍。また、TBS系列「有吉ジャポン」「私の何がイケないの?」、フジテレビ系列「情報プレゼンター とくダネ! 」「森田一義アワー 笑っていいとも! 」など、さまざまなメディアに出演し話題となっている。