ほとけ様に教わった 毎日をハッピーにする90の方法

ほとけ様に教わった
毎日をハッピーにする
90の方法

定価: 1,470円
著者: 南泉和尚
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
ISBN-10: 4799314114
ISBN-13: 978-4799314111

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解説

 いよいよ今年も残り1ヶ月、忙しくなる時期であるとともに、今年1年を振り返る時期になりました。たった1年なのにも関わらず、良いことも悪いことも楽しいことも悲しいこともたくさんあったはず。
 そんなときにふと、自分の生き方について見直すことがあるかもしれません。でも、そこで深く考えたり、ネガティブになってはいけません。

 「この世に生を受けた私たちには、必ずなにかの役割がある」と訴えるのは、秩父札所十三番曹洞宗慈眼寺の住職である南泉和尚です。南泉和尚の著書『ほとけ様に教わった 毎日をハッピーにする90の方法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン/刊)は、仏教の教えをベースに、毎日を幸せに過ごすための方法が書かれた一冊。
 今回は本書の中から、日々を平穏に暮らす方法を3つ、ピックアップして紹介します。

■ 今あるものに感謝する

 京都・龍安寺のつくばいにある「吾唯足知(われただ足るを知る)」という言葉を知っている人は多いのではないでしょうか。これはお釈迦様の説いた教えを図案化したもので、「今あるもので我慢する」と受け取る人もいるようですが、南泉和尚は「今、あるものに感謝をする」と解釈しています。
 「足る」と思うかどうかはその人次第です。貧乏で雨漏りをするような家に住んでいても、晴れれば星が見えるし、家族がいつも側にいる、だから幸せだと断言する人もいます。幸せは物の豊かさでは測れません。「これだけある」と思うか、「これしかない」と思うか、その違いが心の豊かさを決めるのです。

■ 日々のことを怠らない

 お釈迦様最後の言葉として知られる「もろもろの事象は、過ぎ去るものである。怠ることなく、修行を完成させない」。その生涯を閉じようとしているとき、全ての教えを集約して、怠ってはいけないと喝破したのです。
 あらゆることは移り変わっていきます。始まったものは、必ず終わりがあり、良し悪しあれ結果が出ます。その結果をしっかりと受け止めながら、今なすべきことを実践していくことが大事なのです。
 「怠らない」とは、目の前の事象を素直に喜んだり反省したりしながら、気づき、学びを得ること。そこに道は開くのです。

■ 「仕事」を「死事」ではなく「志事」にする

 私たち「しごと」をしながら毎日を過ごしていますが、この「しごと」は4つの漢字が当てはまります。
 一つ目は「私事」で、自分の好きなことをやるということ。
 二つ目は「仕事」で、会社や上司に使われ、食べるためにやること。
 三つ目は「死事」で、好きでもない仕事を嫌々やっている状態。
 四つ目は「志事」で、「ライフワーク」とよばれるもの。
 ライフワークとは一生続ける仕事であり、誰かの役に立つ仕事であり、社会の役に立つ仕事だと南泉和尚は言います。もちろん、誰もが「志事」ができればいいのですが、「死事」になってしまっている人もいるでしょう。しかし、「死事」を「志事」にすることができないのは、自分自身しかいないのです。

 南泉和尚はこの本を通して、「人生をもっと楽に、ハッピーに自分の命を使い切りましょう!」というメッセージを送り続けます。
 現在、将来…いろいろなところに不安があります。しかしそうした不安を抱えたまま生活していても、ハッピーになることはできません。プラス思考で明るく日々をおくること、それが大切なことだと気づかされる一冊です。
(新刊JP編集部)

目次
プロローグ 大切な命、みごとに使い切りましょう!

第1章 行 ぎょう
01 プラスに考えるクセをつける
02 考え方を“わざと”変える
03 自分を許してリセットする
04 欲しがらない、怒らない、愚痴を言わない
05 自分のよいところに目を向ける
06 「できる」と信じて前に進む
07 失敗を恐がらない
08 「これでいいのだ! 」と自分に言う
09 足もとのゴミを拾う
10 楽しい夢を持つ

第2章 布施 ふせ
11 持っているものを先に渡す
12 他の人の幸せを考える
13 お金を儲けて、人のために使う
14 今あるものに感謝する
15 知らない誰かに少しお金をあげる
16 恩返しではなく「恩送り」をする
17 他の人の夢を応援する
18 小さな達成感を積む

第3章 愛語 あいご
19 自分にポジティブな言葉をかける
20 「愛語」ノートをつくって意識を変える
21 本人ではなく他の人に向かってほめる
22 口に出して伝える
23 「大丈夫」を口癖にする
24 「先生」と「計画」と「仲間」を大切にする
25 決めたことは繰り返し言う
26 困難や課題にぶつかったら感謝する

第4章 利行 りぎょう
27 物事の裏を追及しない
28 原因ではなく解決法を探す
29 相手が自分でできるように助ける
30 いいと思ったらすぐ実行する
31 イライラしている自分を笑う
32 手放す勇気を持つ
33 お互いの違いを認め合う
34 自分に厳しくしすぎない
35 人の目を通して自分を見る
36 自分にできることから始める
37 困難と課題をチャンスに変える

第5章 同事 どうじ
38 心の波長を相手と合わせる
39 相手を信じ切る
40 すべての人に素晴らしい力があることに気づく
41 自分の力を信じる
42 人との出会いを大切にする
43 人のために力を使う
44 子どもの気分になって一つのことに没頭する
第6章 持戒 じかい
45 ポリシーをもって生きる
46 自分の「戒名」を考えてみる
47 人のために生きることをポリシーにする
48 自分のなりたい自分になる
49 誰もやらない。だからやる!
50 人をほめて伸ばす
51 自分自身を頼りに生きる
52 覚悟を決める
53 目標を明確にする
54 日々のことを怠らない

第7章 忍辱 にんにく
55 小さな欲は捨て、大きな欲を抱く
56 年に一度、仲間と法螺吹き大会をする
57 考え方を変える
58 行動を起こしてから考える
59 根拠のない自信を持つ
60 自分自身を肯定する
61 徹底的にやり続ける
62 「しなければならない」を「したい」に変換する
63 人の力を借りる
64 困難や課題を歓迎する
65 逃げないで飛び込む

第8章 精進 しょうじん
66 相手の創造を絶する夢を語る
67 ティッシュ1枚ずつ成長する
68 毎朝、鏡に向かって自分に挨拶する
69 失敗しても挑戦し続ける
70 明日を楽しみにして寝る
71 一生かけてかなえる夢を持つ
72 自分の行動を俯瞰して見る
73 いつか来る“そのとき”にそなえる

第9章 禅定 ぜんじょう
74 「仕事」を「死事」ではなく「志事」にする
75 心の「体質改善」をする
76 徹底的に自己を掘り下げる
77 やることリストを作る
78 自分のネガティブな部分とも向き合う
79 人に会う。本を読む。
80 嘘をつかない
81 自分を許す
82 なにごとも八分目にする

第10章 般若 はんにゃ
83 すべてをプラスに受け止める
84 ポジティブなものにフォーカスする
85 自分を拠りどころにする
86 生きているうちに「ほとけ」になる
87 情報は自分から取りに行く
88 自分と対話する
89 辛い経験から学ぶ
90 苦手な人や嫌いな人も大好きになると決める

エピローグ 仏教は、本来の自己に出会うための道しるべ
著者プロフィール
南泉 和尚

日本百観音秩父札所十三番曹洞宗慈眼寺住職。学校法人弘道学園認定こども園秩父こども園理事長。
1959年、埼玉県秩父市生まれ。駒沢大学卒業。曹洞宗大本山総持寺で3年間修行し、87年、祖父の代から続く秩父幼稚園に就職。
97年に学園理事長、98年に住職に就任。