秋の夜長。ファンタジーの世界にどっぷりと浸かるならば、このライトノベルだ。
普段は頼りないながらも、秘められた力を持つ傭兵ティース。
そのティースはとある戦いの中で一人の少女と出会う。その少女の名はファナ。そして、彼女は知らない者はいない貴族“ミューティレイク家”の人間であった。ティースの実力を見透かしたようなファナの言い草は、やがてティースを大きな運命へと巻きこんでいくことになる。
ファナがティースを誘った場所。それが、「デビルバスター部隊」だ。
デビルバスターとは、普通の人間、普通の武器では到底太刀打ちできない「魔」に対し、対等に渡り合うことを許された者たちの称号だ。
しかし、ティースにはどうしても気がかりな存在がいた。
それが同居人であるシーラである。
シーラは恩人の娘。貧乏な二人にとって、シーラの学費を稼ぐだけでも精いっぱい。それでもティースは無事、シーラが学校を卒業できるまで、面倒をみることを決めていたのだ。
あこがれの「デビルバスター部隊」。
ティースはとりあえず、ファナが住む、ミューティレイク邸を訪ねる。
運命は大きく変わる。そしてティースの、無限の成長がはじまるのであった。
『デビルバスター』はインターネットの小説投稿サイトで人気を博していたものを大幅に加筆・修正したもので、バトルシーンがめまぐるしく展開する、ハードなハイ・ファンタジーだ。
壮大な物語の始まりを感じさせる第1巻でも、ティースの実力の片鱗が見えてくる。さまざまなことを経験しながら、青年は大人になっていく。
魔を狩る者、デビルバスター。
これはその称号を受け、あるいはそれを志す者たちによる戦いの物語である。
プロローグ………003
第一章 ティーサイト=アマルナとディバーナ・ロウ………015
第二章 ディバーナ・カノン………111
第三章 初陣………183
第四章 夕闇に消えた乙女………249
第五章 意志を継ぐ者………305
キャラクター紹介………349
あとがき………355