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  • 書籍名:今すぐ「言葉」を変えましょう
  • 著者名:佐藤由紀
  • 出版社:ナナ・コーポレート・コミュニケーション
  • 定価(税込み):1,470円
  • ISBN-10:4904899105
  • ISBN-13:978-4904899106

対談

アメックス(アメリカン・エキスプレス)で2年連続売上げ20億を達成した佐藤由紀さん。その佐藤さんの営業力の秘訣は「言葉」にありました。
『今すぐ「言葉」を変えましょう』はその佐藤さんの「言葉」の秘密がつまった一冊。今回は佐藤さんにインタビューを行い、その全貌を語って頂きました。

■想像が現実にならない理由は、「心に不安が残っているから」

―まず、『今すぐ「言葉」を変えましょう』を執筆した経緯から教えて頂けますでしょうか。

「これまで20年以上仕事を続けてきて分かったことは、仕事の成果はマインドの力、つまりメンタルや心に乗っかっている掛け算であるということです。つまり、知識や努力も必要不可欠だけど、それだけではない部分、マインドの力が必要条件なんです。ただ、今回、そういうことは学校やビジネススクール、仕事の現場で教わる機会はほとんどありません。ですから、そういったマインド力がいかに大切か、言葉とマインド、頭と心は直結しており、肯定的な言葉をどんどん話すだけでいいということを皆様にお伝えしたく、本書を執筆したのです」

―本書のテーマは「言葉」ですが、佐藤さんご自身で気をつけていることはありますか?

「否定語を使わずに、常に肯定的な言葉を使うということですね。この本にも書かせていただきましたが、例えば雨が降っても“マイナスイオンがいい感じ!”と思ったり、ギリギリで電車に間に合わなかったときは“もしかしたらその電車に乗ったら事故にあったかも知れない”と思ったりとか、日常から少しでも物事のよい面を探して言葉にすることを心掛けていますね」

―本書の中に「「潜在意識」「顕在意識」「セルフイメージ」といった言葉が出てきますが、それぞれどのような意味なのでしょうか。

「まず、顕在意識は自分が意識できるものです。例えば今、自分はこう考えているなとか、こう感じているなとか、そういうことですね。一方の潜在意識は全く意識できません。無意識ですね」

―私は緊張しいなんですが、それも潜在意識が働いているからでしょうか。

「そうだと思います。潜在的な意識の中で、こういう場では自分は緊張するという自分に対するイメージがあると、自動的に緊張してしまうんです」

―では「セルフイメージ」とは何でしょうか。

「これは簡単に言うと自分が想う自分の姿ですね」

―例えば「ああいう人になりたい!」「こんなことができる人になりたい!」というようなものもセルフイメージなんでしょうか。

「そうですね」

―そこで疑問に思ったのですが、この本を読んで一番印象に残ったのが「想像体験は望む結果に対する大事なリハーサルになる」という部分です。特に私はよく、「こうなったらいいのに」という想像を膨らますんですが、ほとんどその通りに行ったことがないんですね。それは何故でしょうか。

「どのくらい想像しますか?」

―結構、深くまで想像します。人、特に女性と会うときは「こう言ったらこうしゃべろう」とかいろいろシミュレーションをしていきますし…。

「そのときの心のワクワク感などはどうですか? 頭だけで想像しているっていうことはないですか?」

―そうですね…。どちらかというと不安の方が大きいですね。嫌われたらどうしよう、とか。

「心に不安や緊張があると、やはりイメージしたことが潜在意識で伝わりにくいんですね。本にも書かせて頂いているんですが、潜在意識の部分までイメージが伝わるには、心が“快”の状態になくてはいけません。つまり、心が快の状態にあるときに初めて自律神経系に伝わり記憶化されます。逆に不安や緊張があると自律神経系には伝わらないんです。
どうしても不安や緊張が付きまとう場合は、“上手くいっちゃったらどうしよう”などと、上手にく良い言葉を使って心を“快”の状態にしていくといいと思います」

―佐藤さんもそのようにして乗り切ってこられた。

「そうですね。言葉の力を知る前は、自分でズンドコOLと書いていますけど(笑)本当にズンドコで、考えていることといったら“上手くいかなかったからどうしよう”といったことばかりでした。でもこの言葉の力を知るようになってから、自分の言葉を意識的に肯定的に変えていき、だんだんとそういった緊張や不安が消えていったんですね。上手くいかなかったらどうしようが、上手くいったらどうしように変わったら、好調の波にのったサインです。
本当に少し言葉を変えるだけで良くて、本書にはそうした私の体験を元にした言葉の具体例を余すことなくお伝えしているので是非参考にして欲しいですね」

■人の噂話をすると運気が落ちる!?

―言葉を変えてから、心も前向きにいられるようになるまでどのくらいの時間がかかりました?

「無意識に前向きな言葉が出てくるようになるまで3日くらいでしょうか。意外とかかっていないと思います。最初は私もEメールではじめて、朝にポジティブな言葉をEメールで打つとすごく前向きに1日をはじめられるんだなと感じましたね」

―本書には前向きになれる様々な名言や格言が引用されています。佐藤はどのようにしてこうした言葉と出会っていらっしゃるのでしょうか。

「これはズバリ書籍ですね。ジャンルを問わず一流の方々の本を読んでいます。特に今、私が、心がけていることは普段、仕事や人間関係の枠をこえたゾーンにある本を読むことです。世界が広がりますからね。成功者の語彙は豊かで一流ですし、こうした語彙が自身の器や、人格、運をつくりあげていきますから。」

―佐藤さんが明るくなると、周囲の方々も明るくなっていくと思います。佐藤さん自身が自分の明るさが周囲にも影響を及ぼしていると感じたエピソードを教えて頂けますか?

「本書の第3章に出てくる“Aさん、Bさん”のエピソードって自分は2人とも私なんです。言葉の力を知る前は1人でもイジイジして、お客様からクレームが来ても他人のせいにしていたんですね。でも、前向きな言葉を使うようになってからは自然とそういうこともなくなって、次第に周囲の人たちも私に協力してくれるようになりました。そうなると自分も期待されているということが分かって、仕事が楽しくなりますよね。でも本当にこの本に書かれていたようなことが起こるんですよ」

―本書で紹介されている前向きになるフレーズの1つに「これでいいのだ」っていうフレーズが出てきますよね。自分としては根拠がないと「これでいいのだ」と言っていいものか悩んでしまいがちなんです。それに本書の中で「できます」を言ってみるということも述べられていますが、逆にそれが見栄をはっているような感じにならないかなと思うのですが…。

「見栄をはることでそれがプレッシャーやストレスにつながる場合は、決して無理をする必要はありません。心の畑に少しの毒をまくようなことですから。でも、心がプラスの状態で『これでいいのだ』や『できます』とまずは言ってみる、くらいのつもりで気楽に言葉にしてみると、人間ってできるための理由を必死に探すようになるんです。そして、できるような気がしてくると、行動にも移せます。私はこうした経験をたくさんしてきましたので、保証しますよ(笑)」

―佐藤さんが後輩や部下に励ましや褒める言葉をかけるとき、意識されていることはありますか?

「この方はどこを褒められたいか、どのような褒められ方が好きなのかということは意識していますね。褒められ方でもストレートに褒められるのが好きという人もいます、人を介して褒められると嬉しいという人もいますからね」

―では、佐藤さんの中でこれだけは使っちゃいけない!というNGワードはありますか?

「人の噂話ですね。例外なくNGです。これは私の体験談なんですが、本当に運気に影響がでます」

―そのエピソードを教えて頂けますか?

「そうですね…。私の場合は相づちを打つ立場で、人の噂話を言っている人の話を聞きながら“そうだよね”と言ってたんですよ。そうしたら一気に運気が下がってしまって。だから、本書にも述べたように『う~ん(間)、でもこういう見方もあるかな。でも…』という風に“Yes,But”というような形で自分の見解を入れることが重要ですね。また、もし親しくて何でも言い合える仲、例えば親とかでしたら、『運気は落ちる噂話はやめよう』とストレートに言ってもいいかも知れません」

■2年連続売上げ20億円の原動力は「遊びとウォーキング」

―アメックスで2年連続売上げ20億円を前人未到の記録を達成した佐藤さんですが、大変お忙しいなか、こうした言葉以外で自分を高めることでやっていることは何かありますか?

「これは遊びとウォーキングですね。身体を動かすことです。私、ズンドコの期間が長くて、遊ぶ勇気をもてなかったんですよ。でも遊びとして、旅行やヨットをはじめてから、考え方がバージョンアップしました。本書ではこのことをトヨタの生産システムに例えて説明しているので、是非その部分は読んでいただきたいなと思っているんですけど(笑)、心がとてもリラックスしました。やはり先ほども言いましたように心が“快”の状態じゃないと想像体験も上手くいかないんですからね」

―本書の内容はどんな世代でも通じますよね。

「そうですね。いろんなことに応用できると思います。いろいろな世代の方に通じることですから。恋愛で婚活でも大丈夫です(笑)。やっぱり人間の結果というのはマインドの上に乗っています。だから、マインドがプラスに働くようになったらたいていのことは上手くいくなと私は思っていて、その中でもやりやすいのは仕事かなと思います」

―この本をどのようなこの方に読んでほしいと思っていますか?

「やっぱり今抱えている問題や課題を解決したい人ですね。特に頑張っているのになかなか成果が出ていなかったり、人間関係とかモチベーションを高めたい人、成果を出したい人は是非読んで欲しいです」

―本書ではたくさんの映画や本の名言が収録されていますが、佐藤さんお薦めの本はありますか?

「これです。『松下幸之助一日一話』ですね。何故かというと、1月4日の部分に“はじめに言葉あり”という言葉が収録されているからですね」

―最後に、本書を通して皆様に一番伝えたいことは何ですか?

「本書のテーマは、肯定的な良い言葉を使って、頭と心を快適に動かし実力をフルに発揮することです。そしてこの方法は、費用も時間もかからず、誰でもすぐに始められます。本書の内容を身につければ、実力を発揮でき無理やり戦わずに勝つこともできますし、ビジョンを明確にすることができます。そして、自分や人とのコミュニケーションがよくなり、良いご縁に恵まれます。これらは私自身が経験していることなので、是非、読んでもらってより良いビジネスライフを送って欲しいですね」

(新刊JP編集部/金井元貴)

著者紹介

  • 神奈川県横浜市生まれ。明治大学文学部文学科英米文学専攻卒業。カナダマギル大学経営大学院修士課程修了(MBA)。日系企業、米系企業勤務を経て、アメリカン・エキスプレス日本支社入社。新規法人顧客開拓・市場開発と営業目標達成を同時に進めるプレッシャーの中、上司の言葉と二冊の本との出合いをきっかけに、一躍トップセールスとなり前人未到の売上げ記録を打ち立てる。
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  • 法人事業部ビジネスディベロップメント本部部長に昇進ののち日系企業に転職。欧州担当として海外での営業経験を深める。これらの経験を基に、「言葉の力」が心の動きや仕事の成果に作用することを実感し、研究を深める。現在は「言葉の力」を人生に活用するための交流会や勉強会を六本木ヒルズアカデミーなどで主催している。
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  • またグレーシア代表としてセミナーなどの講演活動も展開中。夢は、「言葉のチカラは運命のチカラ、ほめ言葉は地球をまわる」活動を日本発で世界に広めること。
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ブログ「言葉のチカラは運命のチカラ」
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