「借金」と聞いて良いイメージを思い浮かべる人はまずいないだろう。
「金の切れ目が縁の切れ目」という言葉もあるように、「お金」は人間関係そのものを左右するわけで、「借金」が原因で縁談が破談になったりすることもよく聞く話だ。
しかし、「自分だけは借金しない!」と思っているとしたら、それは間違いだ(もしかしたら、このページを見ている方の中には「借金」という言葉に馴染みが多い人もいるかも知れないが)。借金地獄は常に私たちの身近に存在し、少しでも油断したなら引きずり込んでいってしまう。
そして、一度引きずり込んだらもう戻れず、後ろめたさを感じたまま、失踪してしまったり、最悪なケースならば自らの命を絶ってしまうこともある。
本書には、ローンによって借金地獄に陥ってしまった40人の相談者のエピソードが掲載されている。
家族が、恋人が、友達が…、また何気ないカードでの買い物や、リストラ、病気などの予期せぬ出来事によって「やむなく」のまま借金地獄にハマってしまうケースもあり、まさに「他人事」ではない。よくよく考えてみよう。きっと周囲に綻びはどこかにあるはずだ。
著者である、みお綜合法律事務所の弁護士・澤田有紀(あき)氏は、弁護士になる前は主婦をしていたという。そのため、澤田氏の書いたエピソードは生活感に溢れている。
借金地獄は、「ちょっと」の気持ちが積み重なってしまったり、善意の心で関わったのにいつの間にか騙されていた、というように、本当に日常の何気ないところから始まっているのだ。
40のケースに法律を通しての解決方法がガイドしてあるなど、読み手にとっては非常に勉強になる一冊。
自らを振り返るために、今、読んでおきたい。
(新刊JP編集部)著者の澤田有紀さんに「どんな人がローン地獄に陥りやすいの?」「など、ローンの気になるアレコレを聞きました!
近日、新刊JPニュースで配信予定!お楽しみに!