ISBN-10: 4797366028
ISBN-13: 978-4797366020
「自分の力はこんなものじゃない」「俺にはもっと大きな可能性がある」
向上心の強い人ほどこんなことを考えるものですが、「では、自分の能力をフルに発揮するためにどんなことが必要なのか」というところまでわかっている人は多くありません。
本書の著者で、ポテンシャル・トレーナーとして教育・人材育成の分野で活躍する生田知久さんは、そのポイントを「イメージ力」だとしています。
将来のビジョンや目標ひとつ取っても、経営者やトップビジネスマンなど、第一線で活躍する人はみな、それらを普通の人よりずっと鮮烈にイメージしているのです。
では、この「イメージ力」は一体どのように鍛えていけばいいのでしょうか。
■発想力を鍛えるイメージトレーニング
画期的なアイデアや斬新な企画を発想するのに、イメージの力は欠かせません。
そして、発想力を鍛えるにはこんなイメージトレーニングが有効です。
1. 目を閉じてリラックスし、手に名刺を持っている感覚を持つ。ただし、このときはその名刺が見えないようにイメージする。
2. 目の前に知人がいるイメージを浮かべ、その知人に名刺を渡す。その知人が驚いた表情をしているイメージをつくる。
3. 「なぜそんなに驚くのだろう?」と、感じながら、イメージの中で渡した名刺を見る。
するとそこには驚きを生む名刺が見える。うまく見えない場合は、相手のリアクションをより鮮明に描き直してから、もう一度名刺を見る。
見えてくるまで繰り返す。
このトレーニングによって、頭の中で空想しているイメージに対して、指定した条件通りのイメージを自然に発生させ、見ることができるようになるといいます。
■目標達成までの道のりを描くイメージトレーニング
「○○になりたい」という目標があっても、そこに至るまでにどんな障害があり、何を しなければならないかというところまで落とし込んで考えることができないと実現するのは難しいでしょう。そこでこんなトレーニングをやってみましょう。
1. 目を閉じて、まずゴールとなる自宅最寄駅にいる自分をイメージする。
2. 目を閉じたまま、自宅から出発して最速で駅につく道を歩いているイメージを描く。
3. 最速で移動する際のリスク(信号や通行止め、人の混雑具合など)をイメージし、対策もイメージしていく。
自宅から駅だけでなくもっと様々なシチュエーションでトレーニングしてみると、目標達成までの道筋を描く力が鍛えられるはずです。
今回は、イメージ力の高めるトレーニングを紹介しましたが、自分の潜在能力を呼び醒ますためには、そのイメージ力を様々な方法で使いこなす必要があります。
本書にはその点についても詳しく説明されていますので、仕事に勉強に能力をフルに発揮するために活用してみてはいかがでしょうか。
日本初の「ポテンシャル・トレーナー」。2002年横浜国立大学工学部卒業後に起業。ソーシャル・エデュケーションを事業ドメインとする「株式会社ワオウェイ」代表取締役。社会人・大学生への教育研修、コーチング、エデュケーションアプリの開発などを手がける。学生時代には、新宿アルタ横に「BOXcafe」をプロデュース。その後、学生向け社会教育プロジェクト「NPO法人キッカケ」を立ち上げ、代表理事を務めている。また、「日本教育工学会」正会員、「日本認知科学学会」正会員として、日夜教育コンテンツの研究開発を行っている