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ビジネス書のとりせつ、ヘッダー画像 新刊発売キャンペーン実施!

『「ビジネス書」のトリセツ』

著者:水野俊哉
出版社:徳間書店
定価(税込み):1260円
ISBN:4198627649
ISBN:978-4198627645

水野俊哉

1973年東京生まれ。大学卒業後、金融機関に就職。その後ベンチャー起業するも、3億円の負債を抱え、取締役を解任。その後、経営コンサルタントとして数多くのベンチャー企業経営にかかわりながら、著述業に。世界中の成功本やビジネス本の特徴を網羅した初著作『成功本50冊「勝ち抜け」案内』(光文社)がベストセラーとなる。他の著作に『知っているようで知らない「法則」のトリセツ』(徳間書店)ほか。

『知っているようで知らない「法則」のトリセツ』

著者:水野俊哉
出版社:徳間書店
定価(税込み):1260円
ISBN:4198626707
ISBN:978-4198626709
発売日:2009年2月20日

書籍発売記念セミナー&パーティー開催!

8月22日(土)、都内クラブにて『「ビジネス書」 のトリセツ』の発売を記念したセミナー及びパーテ ィーの開催を予定しています。

【当日の予定】
14:00~16;30:セミナー
18:00~: パーティー
こちらについてはhappynews@live.jpまで
問い合わせをお願いします。
詳細はこちら(http://mizunotoshiya.seesaa.net/?1248277805)から

 『「ビジネス書」のトリセツ』を執筆した水野俊哉さんは、ビジネス書の著者でありながら、なんとビジネス書を年間1000冊読むという「ビジネス書研究家」! そんな水野さんに「良いビジネス書/悪いビジネス書」の見分け方をはじめとして、「ビジネス書を読むときに聴いて欲しい音楽」の話など様々なお話をうかがいました。(以下、敬称略)

―まず本書を読んでいて驚いたのは、ビジネス書業界について、「え?こんなところまで言っちゃっていいの?」と言うような話が満載だったということですね。読者としても薄々気づいているけど、なかなか言い出しにくそうなところとかまで。

水野「そうですね。ビジネス書の世界でも、色々なしがらみとか人間関係とかありますから、普段ビジネス書を書いている人から見ると普段言えないようなところも平気で書いています(笑)。でも、ビジネス書を普段読んだことがない人にもビジネス書を読んでもらおうと思うと、やっぱりそういう部分は必要だと思うんですよね。喉元まで出掛かっていることを飲み込んでお付き合いしていても内輪でならいいんですが、結局読者は外にいるじゃないですか。そういう意味では通用しないと思うんで、なるべくビジネス書の業界を客観的に書いたつもりです」

―個人的には、そういう本がビジネス書として出版されたことが嬉しい気がしました。

水野「例えば夕刊フジとか週刊現代とかを見てビジネス書を読もうと思った人がいても、結局良いことしか書いていませんよね。専門誌にしても、書評にしても。 でも読者に、その書評や本を読んで内容を鵜呑みにして騙された! みたいな気持ちになってもらうと困るんです。もっとビジネス書を良くしていくとか、いろいろな人に読んでもらいたいと思ったときに、誰もが思うようなことを誰かが1回書いても良いんじゃないかと考えたんですね」

―では、そういう問題意識みたいなものが、本書を書くきっかけになったということですか?

水野「いや、実はそうではないんです。もともとは『ビジネス書ベストセラーがスラスラ書けるセミナー』というのを今年1月からやっていたんですが、それに延べ300人くらいの方が受講してくれたんですね。最初はウケるかどうか心配だったんですが、東京だけじゃなくて大阪や名古屋などでもやったんですが、これがドカンとウケるんですよ。で、その内容を本にしようと思って、そのセミナーで『ビジネス書ベストセラーの書き方を本にします』と言ってたんですね。
でも、出版社の方から『ビジネス書の書き方だけじゃなくて読み方や選び方とかの要素もいれてくれないか』という話が来て、そうかもしれないということで、最終的にこの形になったんです」

―水野さんが考えるビジネス書の魅力というのはどこにあると思いますか?

水野「ビジネス書をたくさん読んでいる人、ビジネス書自体を楽しめているという人であれば、それはもう個々で楽しみ方があると思うんで、それを追究していくのが一番です。で、そこまで行かない人、つまりビジネス書にあまり親しみがない人にとっては、やはりその投資効果の高さを感じて欲しいです。これは自分の実感としてもあるんですが、いろんなビジネススキルが高いと言われる人であるとか、ビジネスで成功したといわれる人とか、投資でお金を儲けましたといっている人の読書術の本を見ても、皆さん口を揃えてこんなに費用対効果がいい自己投資はないんだよと言われます。その部分を強調して書いた本ですね」

―でもビジネス書は内容を吸収して、それを実際に行動に移さないと意味がないところはありますよね。

水野「そうです。だから僕はビジネス書にハマって欲しいという思いはありますね。ビジネス書を読んで知らないことを知ったりとか、自分の課題の答えが書かれていたりとか、そういう経験があると嬉しいじゃないですか。
そのプラスの経験を得るために、またビジネス書を読むというようなポジティブフィードバックみたいなものを起こすのが重要だと思います。だからブログを書くとか仕事に役立てるとかそういう行動に移して、アウトプットして欲しいですよね。行動を起こしてアウトプットがないと習慣化できないですから」

―水野さんが思う「良いビジネス書」の定義はどんな「ビジネス書」ですか?

水野「それはなかなか際どい質問ですね(笑)」

―「良い」というのは個人によって違うと思いますので、自分にあったビジネス書を探すという意味ですね。

水野「そういう意味では、1つは出版社で自分に合うビジネス書を選ぶというのはありますね。これは本書にも書いてありますが、出版社さんごとに傾向があります。それを知ると内容が自分と合わない!というようなことはなくなると思います。 良いビジネス書とはどういう本か、ということは本当に深いテーマです。アンケートをとっても自分の人生を変えるきっかけとなる本と出会ったことがある人が結構いますが、本当に良いビジネス書というのはそれくらいの本だと思うんですね。自分にとってのターニングポイントくらいにならないと「良い」とは言えない。でも、それは出会いだから、期待をしながら本を探すのが良いと思います」

―水野さんは年間1000冊の本を読むそうですが、読むときのコツを教えて頂けますか?

水野「まずは1冊読みきることです。例えばマラソンで言えば、42.195kmもありますけど、一度走ってみないとペースが分からないところってありますよね。それはビジネス書も一緒で、自分の読むペースをつかむのが第一歩です。あとは細切れで読むのではなくて集中して読むのが重要です。ある一定の時間を確保して、集中して読む。楽して読めるとかそういうのはありますけど、僕自身は楽して読めるような読書術はないと思うんですね。 あとは、読み始めの頃やっぱり語彙とかの部分でつまってしまったりするところがあると思います。でも、それも結局慣れなんですよね。そういうときは力技ではないですけど、やはり読んで覚えていくしかないと思います」

―良いビジネス書があれば、「こんなビジネス書は役に立たない!」というものもあると思います。そういう本に引っかからないためにはどうすれば良いですか?

水野「1つは新刊を買ってすぐ読むという方法があります。そして『ちょっとなあ』と思ったら中古で売ってしまう、と。話題になっている新刊であれば、買ったときと同じくらいのお金が返ってくることもあるんですよ。これはAmazonなどを見て確かめてみてください。 でも結局何が言いたいかというと、実際に本を読んでみないと自分にとって良い本か悪い本かは分からないんですよね。自分のお金を出して、読んだときにそれが分かるわけですから、最初は1万円2万円投資してもいいと思うんで、かたっぱしから読んでみるというのがいいと思います。」

―では、水野さんが思う「これはちょっとなあと思う」ビジネス書はありますか?

「うーん(笑)。個人的には、『一日30分で○○○万円儲けられる』とか、『楽して』ですとか、『猫でも』『フリーターでも』みたいなタイトルの本は、タイトルですごく煽っているけど中身はしっかりしていないということが多いと思います。あとは売名目的のために書かれているとか、そういう本は内容が詰まっていないことが多いですね。読者の皆さんは最初にパラパラと読んで、著者の本を書く目的を見極めることが重要です。それで外れ本かどうかが分かります」

―本書の中に、読書時気分を高揚させたい時はX-JAPANを聴くと書かれています。具体的にはどんな曲を聴いているんですか?

「僕はX-JAPANのベストアルバムを聴いていますね。あとはイエモン(THE YELLOW MONKEY)とかも聴いたりしますよ。僕は原稿を書くときにピアノの鍵盤をひくようにキーボードを打つタイプなんですよ。だから、テンションが高い文章を書いたり読んだりするときは、高揚する音楽を聴くとリンクするんです(笑)」

―それはとても分かります。高揚する曲というとXでは「Rusty Nail」とか「紅」とか、あとは「X」とかがありますよね。でも、テンションがあがり過ぎてヘドバン(ヘッドバンキング)を始めたりとかしそうですが(笑)。

「X-JAPANは一番分かりやすい例であげたんですけど、確かに『X』とかまでいっちゃうと、ファンの人なんかは無条件反応で「エーックス!」とか叫びたくなる可能性はありますよね(笑)。でも、そこまで行くと本を読めなくなるから、イエモンとか、あとはミスチル(Mr.Children)でも十分だと思います(笑)」

―最後に新刊JP読者にメッセージをお願いします。

「本書はビジネス書好きの方であれば抱腹絶倒だと思います。また、今までビジネス書をあまり苦手にしていた人には、騙されたとおもって第4章から読んで欲しいと思います。勝間和代さんとか本田直之さんとか茂木健一郎さんら、ビジネス書の有名な方々を図表つきで説明しているので、本書を参考にしながらビジネス書を読んで欲しいですね!」

―ありがとうございました!

(記事/金井元貴)