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書籍名:佐伯チズ キレイの躾
出版社:世界文化社
著者名:佐伯 チズ
価格:1,260円
ISBN:4418094113
ISBN:978-4418094110


現役エステシャンでありながら、著書も多数出版し、これまでに出版した書籍は累計400万部を突破する佐伯チズさん。本書『佐伯チズ キレイの躾』では外見の美容についてだけではなく、女性としての生き方、振る舞い方など内面もキレイになる方法を教えています。
今回は、そんな佐伯さんに「外見の美容」と「精神の美容」についてお伺いしました。


「外見の美容」について

自分の肌の状態を知ることが必要だと思いますがどのような症状が現れたら肌の危険サインとなるのですか?

肌の危険サインは自分で決めてほしいですね。自分の肌をよく見てよく知って、触れてあげる。そして鏡を見て自分に問いかけて下さい。鏡は最高のアドバイザー。鏡を見て、「これは何でできてきたのか?」と考えます。メイクを落とさないで寝てしまったとか、あれを食べたからニキビができた、とか何か原因があるからその結果が出ているのです。他人任せでは肌は絶対キレイになれないと思います。

佐伯さんの場合、肌が危険な状態というのはどういう状態でしょうか?

特に危険な状態になったことはありません。プロとしてメイクを落とさないで寝てしまった、とかは絶対にないですし、お肌のために煙草も吸いません。 でも「これは危険!」ということがあるとすれば、撮影などで長時間日光に当たらなくてはならない時ですね。
そういう時は事前に肌をガードしてから出かけます。そして帰ってきてからケアをきちっとします。自分の肌がこうなる、というのを予測してきちんと対応すればいいんです。

一般の人で危険なサインが出てきてしまった時にしなくてはいけないことは?

これも自分で決めて欲しいですね。自分がやったことに対してその結果が出ているんでしょう? 「こういう原因が考えられるから、こう対処するのよ」という対処の仕方を本の中で伝えてきました。困った時はどうすれば良いか、肌を自分でチェックして、自分でキレイになろうという気持ちを身につけてほしいと思います。

「キレイな肌を保つために「するべきこと」は?

化粧をする目的を認識することですね。
化粧法で一番大切なのは「予防」です。シミができてしまってからシミを消す努力をするより、最初からシミができないように前もって予防をすればいいんです。日に当たる時とか泳ぎに行く時とかは特に気をつけたいですね。
そして化粧法には「予防」の他に「お手入れ」があります。朝は「予防」、夜は「お手入れ」と自分の中できちっと認識していれば、化粧の仕方も違ってくると思います。

これまでにお会いになった女性の中でこの人はとても化粧がうまく、きれい!と思った方はいますか?

素直な人はどんどんキレイになれます。 アドバイスした通りに実践した人はとてもキレイになっています。 努力した人はそれだけキレイになれるんです。
500円玉大の大きさのシミのあった方がアドバイス通りにローションパックと美容液のケアを一年間続けていたら、5円玉の穴程度の大きさまで小さくなったんですよ。それはご本人の努力の結果。私も喜びを感じました。アドバイスはできるけど、実行するのはご本人ですから。

シミが消えるんですか?

肌は生きているから状態は変化します。肌を見ないで化粧品を変えるだけではいけません。
キレイになりたい、シミをなくしたいと思ったら、努力しましょう。

化粧品はどのように選んだら良いのでしょうか?

基本的には欲しいものを買えば良いと思います。 20代と60代では年齢も、生活環境も違うので欲しいものも違うはずです。
自分で買える範囲で、欲しいものを買うのが一番。 買ったものを根気よく使うことを、習慣として自分の中に取り込むことができる人は本当にきれいになれるんです。そこが素直か素直じゃないか、というとこですね。

どういう方にキレイになって欲しいですか?

朝お化粧をして、それからお化粧直しする時間がないような一般の人に、キレイになってほしいです。雑誌の表紙のように毛穴もない、シミもない修正した画像はお人形の顔のようなもの。芸能人やモデルのマネをしても、雑誌の表紙のような顔にはなれません。元も違うし、あれは仕事ですしね。最高の人が最高のメイクをして最高のカメラで撮っているからキレイなんです。でもキレイになりたい人に女優さんも学生も一般の人も関係ありません。70歳でも80歳でも同じ。誰かに似せる努力より、自分の良いところを見つける努力をしましょう。欠点を長所に変えることだってできます。自分の顔をまず自分が一番かわいい、キレイ、と思うようにしてあげないと誰がキレイだと言ってくれるのかしら? そういう風に心の持ちようを入れ替えてほしいですね。

顔がキレイになると心も変わりますか?

もちろん変わります。エステティックの施術を行っているのですが、2時間半の施術の後、泣いて喜んでくれる人もいます。気持ちが明るくなり、新しい洋服を買ったり化粧品を買ったりする人もいます。キレイになれば趣味も変わるし、旅行にも行きたくなる。心が変わると顔色が輝きます。「艶」が出てきます。年代も性別も関係なく全ての人に「キレイ」になってもらいたいんです。


「精神の美容」について

日本人の「恥」の定義について。「恥」に対する感覚がなくなってきているのではないかと危惧されていますがこれについてはどのようにお考えですか?

私たちのような年を重ねた人は、知らないことが恥ずかしくて人に聞けない場合があります。でも聞かなかったらわからないことがありますよね。年を重ねても知らないことは聞けるようになっていてほしいし、できたら人に教えられるような人になってほしい。そして人様に堂々と自分のことをちゃんと表現できるかどうか、振り返ってみてほしいと思います。 そして、外に出たときには自分以外の人が恥をかかないように振る舞うべきです。
人の心を傷つけてお伝えすることはいくらでもできます。人に恥をかかせないようにしながらお伝えするということが私たちの女性としてのたしなみ、躾ではないかなと思います。

自分に「軸」を持つのが大事、とのことですが「軸」とはどういったものでしょうか?

「軸」とは、人生を生きていく中で、自分の目標であったり夢であったり、あこがれ、尊敬する人など、自分の人生感をしっかり語ることができますか、ということなんです。 例えば仕事であったら、やりたいことがあってその会社に入っても希望することをやらせてもらえないこともあるでしょう。でもその時「軸」があれば、その目標に行くまでの過程なんだと思える。そう思って前向きに対処していけば、実績を上げて必ず希望する仕事へ近づけるはずです。軸がないと、「こんなのやりたくない」と不平不満を言ってしまう。仕事をするために会社に入ったのなら、言われたことを創意工夫して、求めている人のことを考えて行うべきです。軸がぶれていなかったら自分の希望する方向へ持っていくことができます。 「軸」は自信につながります。はっきりと目標を決めること。それが後悔しない生き方です。

ビューティ・エイジングとはどのようなものですか。

今まで生きてきたことを全部含めて、大切にしながら、心も身体も健康を手に入れましょう、という意味です。最近ですとよく「アンチ・エイジング」という言葉が使われていますが、私は「アンチ」という言葉が好きではないんです。いつでも前向き、上を向いていたいからです。 「アンチ」と言うと、今までの人生が全て嫌だったのかと思ってしまいます。私はシワができれば、そのシワを含めて明るく生きて行きたいと思います。今後は「かっこ可愛く」生きていきたいので「小森のおばちゃま」や宇野千代先生みたいになりたいです(笑)

美容以外で興味をもっていることは?

楽しく生きることです。おいしいもの食べて映画を見てお芝居を見て、旅行に行って。 おいしいものをたくさん食べよう、運動もしよう、と何にでも興味をもって、ドーパミンを出すことですね。 ストレスをためる暇がない。笑ってしまえばストレスは忘れます。
「世の中楽しいことだらけじゃないの。何を悩んでいるの?」って言いたいです。ストレスは自分自身の問題。頭のストレスと身体のストレスがありますが、身体のストレスは寝ればいい、頭のストレスは笑えばいい。自分次第で解消できると思うんです。

世の中のキレイになりたい女性に、メッセージをお願いします。

誰でもキレイになれます!心も身体も顔も爪も足も、どこでも一つキレイになれば自信をもって、どんどんキレイなります。 おいしい物を食べた時もキレイになれるんです。だからおいしい時は「おいしい!」と叫んでください。そうするとホルモンが出て肌がピンクになりますから(笑)。見たり聞いたり五感を活性化することで肌がつやつやになっていくんです。
私は主婦もやり、仕事も45年間やりました。肩も叩かれました。人生いろいろありましたが、それでも明るく元気に生きています。それは「人生楽しく生きないと、女はキレイじゃないと損かな」と思うからです。そういう私が66歳まで生きて学んだことを今回、『キレイの躾』という形で書かせて頂きました。ぜひ、参考にして頂ければと思います。