「人間はこの世に生を受けたときは原石のようなものであり、後天的に磨き上げることではじめて、光り輝く宝石のようなすばらしい人格者になることができる。」本書の著者であり、一代で京セラという企業を成長、成熟させた稲盛和夫氏は本書の冒頭で述べている。
ストイックなまでに「成功」とは何か、どうすれば「成功」を手中にできるのかを考え抜いた著者の姿はどこか求道的で、果たして現代という時代に即する姿勢であるかどうか考えてしまいそうになる。しかし、稲盛氏ほどの成功は、自分を厳しく律することなしには手に入らないということは紛れもなく事実だろう。
- 書籍タイトル:修身教授録
- 著者名:森 信三
本書には、教育者、哲学者として名高い森信三氏が昭和初期に行った修身の授業をまとめている。「修身」は、戦前の道徳教育の要として学生が生き方を学ぶ場だったが、戦後は廃止されてしまった。
本書では、森信三氏による深い智恵が学生のためにわかりやすく語られており、生きるとは何か、学ぶとは何かを教えてくれる。昭和初期の内容にも関わらず、全く古びるところがない。少々分厚いが、項目事に内容が分かれているので、是非少しずつでも読み進めて欲しい。
(新刊JP編集部)
- 書籍タイトル:君たちはどう生きるか
- 著者名:吉野 源三郎
本書は、15歳の主人公コペル君が日常の中で様々な疑問に直面し、それに対し、コペル君の叔父さんが「おじさんNOTE」で教訓を与え、コペル君が成長していくという形で話が進められていく。
少年、少女向けに書かれているので読みやすく、幅広い年齢層から多くの支持を集めており、初版は1937年と古い作品だが、現在でも読み継がれている名著だ。「どう生きるか」というタイトルに込められた意味を、じっくりと探って欲しい。
(新刊JPニュース編集部)
- 書籍タイトル:幸福について―人生論
- 著者名:ショーペンハウアー
幸福には誰でもなれると語る人間は数多いが、彼らの大部分は本書を読んだ経験があるのではないだろうか?19世紀から読み継がれてきた名作中の名作。人間という、未だ謎の多い生き物について、その精神活動と実体活動の関連について深く切り込んでいる。
哲学書は難解だという理由で敬遠されがちなものだが、こういった本を最後まで読むことができるということは、自分自身ときちんと向き合うことができるということと無関係ではない気はしないだろうか。
(新刊JP編集部)
- 書籍タイトル:スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫
- 著者名:サミュエル スマイルズ
「努力でクマも踊り出す」―これは、一歩ずつ着実に人生を進まなければ偉大な成果は得られないという意味のフランスにあるいいまわしだ。本書は多くの例を挙げながら勤勉、努力、忍耐、誠実などの重要性を述べ、自らを助ける論が展開されている。1858年に出版され、明治維新直後に「西国立志編」として日本に紹介され、当時の青年たちを中心に親しまれ、近代日本の基礎を作る上で大きな影響を与え、現在でも多くの支持を集めている。
(新刊JP編集部)