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書籍情報

書籍名:あなたにもわかる相対性理論
著者名:茂木 健一郎
出版社:PHP研究所
価格:840円
ISBN-10:4569772048
ISBN-13:978-4569772042

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アインシュタインによって発表された特殊相対性理論の終着駅であるこの関係式を、物理や数学などの理科系科目が苦手という人でも、知っている人は多いはずだ。ものすごく複雑で、また難解なイメージの相対性理論だが、身の回りの事象に置き換えると驚くほど簡単に理解できる。
本書は、脳科学者である茂木健一郎氏が、そんな相対性理論の最もスリリングな部分を易しく噛み砕いて解説する一冊だ。

相対性理論とともに、忘れてはならないのがアインシュタイン本人のこと。
アインシュタインの人物像を考える時ヒントとなるのが、かの有名な舌を出して写っているユーモラスな写真だが、いかにしてアインシュタインは相対性理論という20世紀の大発見に至ったのか。本書ではアインシュタインの研究へのアプローチや言葉の数々を、印象的なエピソードとともに紹介しており、成功するためにどんなことをすべきか、という点でも得るものの多い内容だ。
面白いのが、茂木氏はアインシュタインを「ロックンローラー」「キラーパス」といった言葉を使って語っている点だ。これらの言葉の真意は…? 是非とも手に取って読んでみてほしい。

(新刊JP編集部/山田洋介)

【まえがき】科学の感動
人間の脳というのは不思議なもので、たった一つの経験が大きな影響を残し、人生の行く末を変えることがある。
私にとっては、小学校五年生くらいの時に読んだアルベルト・アインシュタインの伝記がそうであった....

茂木健一郎 (もぎ・けんいちろう)

1962年東京都生まれ。ソニー・コンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授。理学博士。東京大学理学部、法学部卒業後、同大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。専門は脳科学、認知科学。2005年『脳と仮想』(新潮社)で第4回小林秀雄賞、2009年『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第12回桑原武夫賞を受賞。2006年よりNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」キャスター。著書は『脳とクオリア』(日経サイエンス社)、『脳内現象』(NHKブックス)、『クオリア入門』(ちくま学芸文庫)、『すべては音楽から生まれる』『ひらめきの導火線』『音楽の捧げもの』(以上、PHP新書)、『脳は0.1秒で恋をする』(PHP研究所)など多数。
目次

はじめに
・ 「ロックンロール」としての科学
・ 反発力──第1アインシュタイン力
・勇気が天才をつくる
・ 見えないものを見る力
 ──第2アインシュタイン力
・ 「奇跡の年」がやってきた
・ 粘り強く考える力
 ──第3アインシュタイン力
・ 問いかけは根源的であるほど面白い
・平等力──第4アインシュタイン力
・「小島の発見」から「全大陸の発見」へ
・ ユーモア力──第5アインシュタイン力
・ 「運命の贈り物」を受け取る
・ 浮世離れ力──第6アインシュタイン力
・ 方程式力──第7アインシュタイン力
・ アインシュタインと「クオリア」
・ 信じる力──第8アインシュタイン力

・ 科学の種を自由の土に植えよ
・ 自立力──第9アインシュタイン力
・ アインシュタインとアメリカ
・ 友人力──第10アインシュタイン力
・ 成功にも方程式が当てはまる
・ 「相対的」と「絶対的」の分岐点
・ 私の七時とあなたの七時は異なる
・ 四次元への扉が開かれる
・ エネルギーの驚くべき正体
・ なぜ相対性理論は「宇宙から音楽まで」を変えたのか
・心を相対性原理で解いてみる

物体の慣性はエネルギー保有量に依存するだろうか?
あとがき
参考文献