工場数や店舗数、社員の数などのハードウェアが企業の重要な ウェイトを占めていた時代は終わり、 もはや会社の規模がモノを言う時代ではない。
では、これから企業や個人が生き残っていくために必要なものは一体何なのだろうか? それはソフトであり、ソフトを考え出し続ける「企画力」である。
本書『情報楽園会社』を読めば、それを痛切に感じるに違いない。
本書の著者であり、全国にTSUTAYAを展開する カルチュア・コンビニエンス・クラブのCEOである増田宗昭氏は、 まさに「企画力」の人である。古くはディレクTV、最近ではTポイントと、 成功・失敗に関わらず、特徴的でエッジの立ったアイデアを形にし続けている。 本書はそんな増田氏のアイデアと、その成功・失敗の歴史である。
黙っていればモノが売れた時代は終わった。 これからは「どう売るか」「どんなモノを作るか」といった ことについて付加価値の高いアイデアを出せない企業、 個人は生き残っていくことは難しいだろう。
「企画力」を磨くことは簡単ではないが、その気になれば何歳からでもできることではある。 『情報楽園会社』は間違いなくそのヒントになるだろう。


1983年、同社退職後、「蔦屋書店」(現TSUTAYA枚方駅前本店)を創業。
1985年、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)設立、
同時に代表取締役に就任し、現在に至る。