仕事をしているうちに、いつの間にか慢性化してしまった「目の疲れ」「頭痛」「腰痛」……。本当に辛いものですよね。
ほとんどの場合、こういった不調の原因は「体の筋肉の凝り」だと考えがちですが、では、その「体の筋肉の凝り」にはどんな原因があるのでしょうか。
「同じ姿勢を保ち続けているから」「血行が悪いから」など、これにはさまざまな意見があります。そんな中、体内に充分に酸素が行きわたっていない「酸欠」を原因に挙げているのが、『弱ったカラダが1分でよくなる!』(日本文芸社/刊)の著者、今野清志さんです。
普段から呼吸で酸素を吸いこんでいるのに酸欠になるのには、こんな理由があります。
今野さんによると、現代人は「運動不足」や「ねこ背」などによって「深い呼吸」をすることが少なくなり、その結果呼吸から取り込む酸素の量が不足しがちなのだとか。しっかり酸素が行きわたった筋肉は緊張がゆるんでやわらぐのですが、体内に酸素を取り込む量が少ないと、これがうまくいきません。
では酸欠を回避する方法にはどんなものがあるのでしょうか。
一番にくるのはやはり「呼吸」です。
呼吸によってしっかりと酸素を吸いこむことが必須なのですが、呼吸は「吸う」と「吐く」でワンセットですので、「吸うこと」だけを意識してもダメ。「しっかり吸う」ためには「しっかり吐く」ことがポイントです。
まず大きく吐いてから吸うというクセをつけると、意識せずとも深い呼吸ができるようになります。
また、呼吸によって吸った酸素を「効率よく体内に行きわたらせる」というのも酸欠を防止するためには欠かせません。
ご存じのとおり、酸素は血中のヘモグロビンによって全身に運ばれていきますから、「血行」は酸欠防止に大きな役割を果たします。
20代~40代の血行不良というのは、よく言われるような「血液がドロドロになっている」というのではなく、「血管の収縮」によって起こるケースが多いので、「ゆっくりと入浴する」「簡単なマッサージをする」といったことで解消できます。
本書には、「酸素」という観点から、体の不調の原因を探り、その対策を授けてくれます。
「あるのが当たり前」な酸素だけに、欠乏しているとあらわれるさまざまな悪影響には、あまり目がいきません。
「なんとなく体調が悪い」「漠然としただるさがある」という方は、試してみると元気を取り戻すきっかけになるかもしれませんよ。
(新刊JP編集部)
今野清志(こんの・せいし)
1953年、宮城県生まれ。
日本リバース院長、目と耳の美容室院長、目と耳の美容学院学院長。中央大学法学部卒業後、東京慈恵会医科大学アイソトープ科に出向し、医学を学ぶ。
各医師との交流を重ね、予防医学の重要性を痛感し、薬に頼らない治療を目指すようになる。その後、中国に渡り、中国北京国際針灸倍訓中心結業・中国中医研究院で研修などを行う。
帰国後、30代で整体治療院を開業。2001年に確立した独自のメソッドで、5万人以上の視力を回復させている。現在、日本橋茅場町本院と東中野分院で施術を行う。
『目は1分でよくなる! 』(自由国民社)がベストセラーに。治療院での施術をより忠実に再現できる「今野式スプーン療法」を本書で初公開。