だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1737回 「鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐」

「――我が槍は光る枝角」
近しい者を失い、死に場所を求める戦士団<独角>。その頭であったヴァンは、故郷を守る戦に負け、奴隷の身に落とされていた。
ある夜、奴隷たちが働く岩塩鉱に謎の黒い犬たちが襲い掛かる。
謎の病により次々と死んでいく奴隷たち。ヴァンもその身に病の気配を感じるが――。
厳しくも美しい自然に生きる人々の奮闘、生と死の物語がここに!! 

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アンデルセン賞受賞作家の圧倒的世界観!

こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

上橋さんは、『精霊の守り人』、『獣の奏者』がアニメ化もされたので、知っている方も多いのではないでしょうか。

また、『精霊の守り人』は、綾瀬はるかさん主演で2016年春からNHKでドラマ化されるということで、今後も目が離せません。

今回は待望の新作ということで、後ほど「獣の奏者 エリン」にもご出演されていたとある方をキャストにお迎えして、ドラマを用意しております。

それでは早速内容を。

この物語は、二人の主人公を軸として交互に描かれていきます。

強大な帝国・東乎瑠(ツォル)から故郷を守るべく、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団<独角>。

その<独角>の頭・ヴァンは、激しい戦いの末生き残りながらも、奴隷に落とされ、岩塩鉱で囚われの身となります。

ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生。

奴隷たちが次々に息絶えて行く中、ヴァンも静かに病に冒されていきます。

一方、帝国内でも犬の襲撃があり、岩塩鉱と同じ病が広まりつつありました。

その病を治すために奮闘しているのは、若き天才医術師・ホッサル。

<奇跡の医術>を施すと名高い医術師・リムエッルを祖父に持つ彼は、持ち得る知識を尽くして、従者の・マコウカン、助手のミラルとともに蔓延しつつある謎の病に立ち向かいます。

病を見た男、病を治そうとする男。

二人の運命はどう繋がっていくのでしょうか。

それでは、ここからラジオドラマを聞いていただきたいのですが、 今回、主人公の一人である若き医術師・ホッサルの役を鈴村健一さんに演じていただきました。

鈴村さんはアニメ『獣の奏者 エリン』でもメインキャストとして活躍されていました。

本作ではどのような活躍を見せるのでしょうか。

それでは、本編をお聴きください!

■出演(敬称略)

ヴァン:浅科 准平 ホッサル:鈴村 健一 ユナ:松崎 優香 マコウカン:西村 健志 スオッル:佐藤 充 ミラル:青野 早恵

◆著者プロフィール 上橋さんは、川村学園女子大学特任教授。文化人類学専攻、オーストラリアの先住民アボリジニを研究。1989年、『精霊の木』で作家デビューしました。 『精霊の守り人』をはじめとする「守り人」シリーズは、第34回野間児童文芸新人賞、第44回産経児童出版文化賞≪ニッポン放送賞≫をダブル受賞。 また、第42回野間児童文芸賞を受賞した『狐笛のかなた』、「獣の奏者」シリーズなどがあります。 2009年、英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞。そして2014年には、“児童文学のノーベル賞”と称される国際アンデルセン賞≪作家賞≫を受賞されています。日本人の作家としては1994年に受賞したまど・みちおさん以来2人目の快挙です。

鹿の王 (上) ――生き残った者――

鹿の王 (下) ――還って行く者――

鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐

鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐

「――我が槍は光る枝角」
近しい者を失い、死に場所を求める戦士団<独角>。その頭であったヴァンは、故郷を守る戦に負け、奴隷の身に落とされていた。
ある夜、奴隷たちが働く岩塩鉱に謎の黒い犬たちが襲い掛かる。
謎の病により次々と死んでいく奴隷たち。ヴァンもその身に病の気配を感じるが――。
厳しくも美しい自然に生きる人々の奮闘、生と死の物語がここに!!