だれかに話したくなる本の話

【「本が好き!」レビュー】『どちらでもいい』アゴタ・クリストフ著

提供: 本が好き!
【「本が好き!」レビュー】『どちらでもいい』アゴタ・クリストフ著

(この記事は、書評でつながる読書コミュニティ「本が好き!」レビュアーの脳裏雪さんによる書評です)

もはや来ることのない列車を待ち続ける老人の狂気と悲しみを描く「北部行きの列車」。まだ見ぬ家族から初めて手紙をもらった孤児の落胆を綴る「郵便受け」。まるで著者自身の無関心を象徴するかのような表題作「どちらでもいい」ほかに加えて、『悪童日記』へのつながりを思わせる単行本未収録の初期短篇「マティアス、きみは何処にいるのか?」を収録。筆を折り続ける著者の絶望と喪失感が色濃く刻まれた、異色の掌篇集。

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どちらでもいい

どちらでもいい

もはや来ることのない列車を待ち続ける老人の狂気と悲しみを描く「北部行きの列車」。まだ見ぬ家族から初めて手紙をもらった孤児の落胆を綴る「郵便受け」。まるで著者自身の無関心を象徴するかのような表題作「どちらでもいい」ほかに加えて、『悪童日記』へのつながりを思わせる単行本未収録の初期短篇「マティアス、きみは何処にいるのか?」を収録。筆を折り続ける著者の絶望と喪失感が色濃く刻まれた、異色の掌篇集。