
■ 仕事とは、自分の生きてきた証を残すこと。
それには「起業」がいちばん表現しやすいと思う。 |
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野呂 | 俣野さんにとって、お金とはなんですか? |
俣野 | お金とは、「便利なもの」ですね。お金は、自分以外の人の手掛けた一流の仕事と交換することができる。自分では作れないような美味しい料理を食べることができるのも、お金を使えるからですよね。お金は便利なツールです。 |
野呂 | お金を稼ぐことの意味はなんでしょうか? |
俣野 | お金を稼ぐことの意味を考えると、仕事とは何かを考えることになると思います。仕事とは、僕は自分の生きてきた証を残すことだと思う。そのためには、起業という方法がいちばん表現しやすいのではないかな、と思っています。 |
野呂 | サラリーマンでプロになれば、当然、起業したくなりますよね。 |
俣野 | ええ、なりますね。 |
野呂 | 日本のプロ野球で成功したら、メジャーリーグに行きたくなるのと一緒ですね。 |
俣野 | わかりやすいですね。その通りです。サラリーマンを一生懸命やっていると、既製服が当てはまらなくなってくる時期が来るんですよ。外からは、恵まれているように思われても、自分自身は窮屈だったりするんです。 |
野呂 | それはサラリーマンとして自分が成長してきた証ですか? |
俣野 | 自分のやりたいことや可能性と、勤めている会社のスケール感を天秤にかけたときに、バランスが悪くなってくるというか。それまでは組織のなかでどう自分が活躍する場所見つけるかということや、組織の屋台骨をどう伸ばしていくかということを課題としてサラリーマンをしてきているのですが、ある程度、組織や仕組みを作り、回し、稼ぐようになると、自分の希望と会社のスケールと食い違ってくるんです。生きている実感や、人に喜んでもらえるリアルな感覚などをもっとダイレクトに感じるには、会社に所属するよりも独立してやったほうがいいのではないか、と思い始めるんです。 |
野呂 | プロのサラリーマンには、独立志向がある。 |
俣野 | そうですね。将来は会社に頼らないで自分でやっていこう、という気持ちがあると、サラリーマンとしてもプロになれる。具体的な企業の内容やビジネスのプランは見えていなくてもいいんです。ただ「将来は自分で自分に給料を払うんだ」という将来設計を持っていれば、ひとつひとつのものの見方が変わってくると思います。 |
野呂 | とはいえ、サラリーマン生活も、俣野さんは結構、好きなんでしょ? |
俣野 | そうですよ! 僕は嫌いじゃないんですよ、サラリーマン生活は。そこで満たされるのであれば、とてもいいと思います。というのは、自分ひとりでイチから何かを作り上げるより、会社にいたほうが、明らかに大きなことが出来ますからね。 |
野呂 | 先輩も後輩もいて、人間関係が豊かですしね。 |
俣野 | そうですね。なんだかんだいって、リソースが揃っていますから。 |
野呂 | 独立志向と、投資思考。このふたつがプロとしての働き方には大切なんですね。俣野さんの仕事観を伺えて、とても勉強になりました。ありがとうございました。 |
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1993年、東証一部上場のシチズン時計㈱入社。安息の日々もつかの間、30歳の時に半世紀ぶりの赤字転落による早期退職募集の対象になる。
ダメ社員には 転職や起業の選択肢もないことを痛感すると共に、退職を余儀なくされた年配者が自分の将来と重なり一念発起。
2002年、経験や人脈の一切を欠く状態から アウトレット流通を社内起業。老舗企業の保守的な逆風の中、世界ブランドが集う施設で坪売上上位の実績を積み、30代で年商14億円の無借金企業に育てあげる。
業績が認められ2004年に33歳でグループ130社の現役最年少の役員に抜擢。2011年にはメーカー本体に帰還、40歳で史上最年少の上級顧問 に就任。
同年出版した著書『プロフェッショナルサラリーマン』(プレジデント社)は、2012年10月に出版された図解版と合わせて、シリーズ累計11万部のベストセラーとなる。数々のメディアにも取り上げられ、amazon.co.jpの2012 年間ランキング(ビジネス・自己啓発)で33位に入賞。
2012年6月、独立。複数の事業経営の傍ら、大学生や社会人を応援する講演や執筆活動をライフ ワークにしている。
●俣野成敏公式ブログ http://winwinproject.livedoor.biz/

放送作家、戦略的PRコンサルタント。学生時代からマーケティングに従事。
テレビ番組の構成をしつつ、CM制作やPR活動にも関わるようになり、外資系・大手 企業を中心に80社以上のコンサルティングを行う。マスコミ側からの視点で斬新なアイデアを提案し、数多くの業界世界一企業のコンサルティングで実績を残 す。Twitter、FacebookなどのSNSも積極的に活用。SNS経由でコンサルタントや講演を依頼されることも多い。
著書に『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』(講談社)、
『プレスリリースはラブレター』(万来舎)、
『終わらす技術』(フォレスト出版)、
『すぐやる人になれる! 「スッキリ」仕事術』(PHP研究所)がある。
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