だれかに話したくなる本の話

破天荒な人生を送った男が行き着いたのはなぜ「小説」だったのか

『わたし、探偵になっちゃいました』(幻冬舎刊)の著者・オーサキ・コーさん

プロスポーツ選手や、医者、弁護士、俳優。
人がうらやむきらびやかな職業がある一方で、社会の裏方として、目立たないながらも欠かせない職業もある。

「職業に貴賤なし」というのは本当で、どんな仕事にも意義と役割が与えられている。オーサキ・コーさんの『わたし、探偵になっちゃいました』(幻冬舎刊)は、どんなに目立たない仕事であっても誇りと向上心を持ち、ハプニングを怖がるのではなくおもしろがって取り組むことの尊さが際立つ小説だ。

今回は「人は誰でも物語を書くに足る存在」と言い切るオーサキさんにインタビュー。この小説の成り立ちについてお話をうかがった。

わたし、探偵になっちゃいました

わたし、探偵になっちゃいました

謎の求人、鶏舎での「捕鳥」。警備会社での孤軍奮闘、仲間との絆、裏切り、そして決別…。ろくでなしのオヤジは、なぜ「探偵」になったのか。北の大地を舞台に繰り広げられる、スーパー破天荒な人生の物語。ちょっとだけ平凡をはみ出した男の、実話のような作り話。