だれかに話したくなる本の話

誰もが持っているすごい力 「直感」をフル活用する生き方とは(1)

論理的な話術や根拠のある考えが重視される一方で、なんとなく感じた印象や違和感のような「直感」は軽んじられがち。

でも、どんな人も「虫の知らせ」で予定していた計画をやめたり、ふとした予感が的中したりという経験を持っているはずだ。誰もが使っているのに、意思決定の主役になれないのが「直感」である。

この直感に敏感でいる生き方を提唱するのが『直感があなたを一番早く幸せにする』(三笠書房刊)だ。今回は著者の羽山璃香さんにインタビュー。直感を大切にする生き方や、論理的思考とのバランスについてお話をうかがった。

■直感はなぜ軽んじられてしまうのか?

――『直感があなたを一番早く幸せにする』はおろそかにしがちな直感の持つ意味合いと大切さを教えてくれる本です。羽山さんが直感を大切に生きようと決めたエピソードがありましたら教えていただきたいです。

羽山:いつからかというと具体的にはわからないのですが、受験ですとか結婚ですとか、人生の節目の選択があると思うのですが、私はそういうのはずっと直感で決めてきました。あとは、スピリチュアルについて教えたり本を書いたりという仕事は、以前は他の仕事をしながらやっていたのですが、「専業でやっていこう」と思ったのも直感ですね。

直感で決めてうまくいくのは当たり前すぎて、振り返ってみると、直感に従わなかったことで失敗をしたという記憶があります。もう10年以上前に経験をした転職先の選択は失敗しました。

――感じていた違和感に気づかないふりをしてしまった、などですか?

羽山:そうですね。違和感という「直感」よりも「思考」が先に来てしまったところがあります。面接時の違和感よりも条件で決めてしまい、入社を決めてしまったのです。

――「ここまできたら引き返せない!」みたいなことはありますものね。

羽山:後から考えると「あの時たしかに直感を受け取っていたのに」というのはあります。直感を受け取っているのに、その直感を無視した選択をした場合はモヤモヤしたり、何だか落ち着かないものです。 それは本当は自分の中では正解を知っているのに、別の選択をしている訳ですから。違和感という反応をしてしまっているのですよね。

――直感は誰にでもあるものというのは、その通りだと思いました。古くから芸術家やものづくりにかかわる人は直感を大切にしてきた一方で、論理に重きを置く人が多い印象もあります。なぜ直感は軽んじられてしまうのでしょうか?

羽山:根拠がないからでしょうね。根拠がないことは人に説明しにくいですし、どの直感がなぜ訪れたのかは本人にもわかりません。大人になっていくにつれて、理屈で説明がつかないと納得しないようになっていきますから、直感が軽んじられてしまうのはあたりまえといえばあたりまえです。

でも直感って、いわば魂からのメッセージなので、その人がそれまで生きてきた何十年かの経験で得られた理屈よりも深いところから来ているともいえます。だから、その直感の意味を頭で考えてもわかりません。そういうものなのです。

――無意識に沈んでいる、その人がこれまでに見聞きしたり学習してきたことの中から不意に浮かび上がってくるのが直感だと聞いたことがあります。つまり、その人の中で理路の説明がつかなくても、無意識的に経験に基づいて判断している、と。羽山さんのいう直感はそういうものとは違うのでしょうか?

羽山:そういうことをおっしゃる方もいらっしゃるのですが、私のいう直感とは違います。もっとスピリチュアルなところ、自分がこれまで肉体を持って生きてきた中で、経験できていない領域からのメッセージが直感だと考えています。だからこそ、直感を受け取ったときに、それが経験や自分の脳内辞書にはない内容の為に、思考で直感を否定しやすいのだと思います。

――私はスピリチュアルについてまったくの素人なのですが、羽山さんのプロフィールにもある「チャネリング」とはどのようなものなのですか?

羽山:チャネリングというと一般的には神様だったり、なにか高次元の領域からのメッセージを受け取ることだけだと言われています。私の場合はそれだけではなく、ひとことでいうなら「チャンネル合わせ」とも。自分を自分以外のどこかとチャンネルを合わせて、そこから言葉をもらう。相手の魂であったり、ご先祖様であったり、対象はさまざまですが、どこであってもそこにチャンネルを合わせてアクセスするのがチャネリングだと考えています。

――「直感に従ったら大成功した」というエピソードがありましたら教えていただきたいです。

羽山:先ほどのお話にもありましたが、この仕事を専業でやっていこうという決断は、今のところ成功しているのかなと思っています。

あとは、今回の本の出版もそうですね。スピリチュアルについて伝える仕事をしているのに、本を出したいという気持ちはこれまでまったくなかったんです。ただ、ある時たくさんの方々が本を手に取っているのをビジョンとして受け取ったのです。それで、「これはスピリチュアルについて伝える手段として本を書くことになるのかもしれない」と。

文章を書くことはブログくらいしかやってこなかったのですが、直感にしたがってみようということで、今回の本を書きました。

――そういう直感が降ってきた時というのは、できるかぎり従うべきなのでしょうか。

羽山:「スルーする」という選択肢もあります。実際、そうしている方が多いですが、スルーし続けているとそのうちに直感そのものが来なくなってきてしまいます。感覚が鈍ってしまうといいますか。実際には直感が全く来なくなることは無いのですが、直感に気がつきづらくなるというのが本当のところです。

(後編に続く)

直感があなたを一番早く幸せにする

直感があなたを一番早く幸せにする

「なんとなく…」こそ、直感のサインです。
でも、だって、だけど、仕方ない…と思考で否定せず、自分の直感を信じてみましょう!
本書では直感をしっかりキャッチする方法やオーラの整え方を、具体的、かつ実践的にご紹介しています。

この記事のライター

新刊JP編集部

新刊JP編集部

新刊JP編集部
Twitter : @sinkanjp
Facebook : sinkanjp

このライターの他の記事