だれかに話したくなる本の話

「ランキング大好き」は国民性?江戸庶民が熱中したランキングとは?

「ランキング大好き」は国民性?江戸庶民が熱中したランキングとは?(*画像はイメージです)

テレビ番組や雑誌、ネット記事など、「格付け」や「ランキング」を題材にしたものは多く、現代の人々の関心も高い。これは江戸時代も同じで、大名や武士の身分には格付けがあり、一方で庶民はこの格付けを遊びとして楽しんでいた。江戸時代の人々も相撲の番付のように、料亭や遊女、朝晩のおかず、神社仏閣や温泉など、あらゆるものをランキングしていたのだ。

江戸の格付事情

江戸の格付事情

泰平の世が到来した江戸時代は新たな生活システム「格付」が浸透していった。令和時代を生きる我々からすると、窮屈な印象を抱きがちだが、秩序を守るためには必要な制度だった。大名よりも身分が高い旗本、領地は多いが身分の低い大大名など、武士の人事にも触れる。現代の名刺代わりとなる「○○守」「△△介」など、武士には様々な格付があった。また、江戸時代後半に大流行した「見立番付」。神社仏閣、グルメ、遊び場、温泉、あるいは仕事に火事と、ありとあらゆるもののランキング。日本人のランキング好きは江戸の昔も今と変わらない。二百有余年の平和が続いた徳川の世に存在した様々な「序列」や「制度」。将軍・大名・侍から町人・遊女まで、江戸を生きる人々を支えたシステム「格付」の基礎知識!

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