だれかに話したくなる本の話

虐待・レイプ・不倫…日本にはびこる「孤独な妊娠」の実態

『漂流女子 ――にんしんSOS東京の相談現場から――』(朝日新聞出版)

妊娠・出産は女性にとって人生の節目。

それが相手にとっても自分にとっても待ち望んだことであるのが本来望ましい形だが、残念ながらそうはならないことが多々あるのも事実である。そして、望まない妊娠、望まない出産で傷つくのは、多くの場合で一方的に女性だ。

虐待、レイプ、不倫…様々な理由から女性は周囲に(ことによると女性自身にも)祝福されない子を身ごもってしまう。『漂流女子 ――にんしんSOS東京の相談現場から――』(中島かおり著、朝日新聞出版刊)は、その事実を一人では抱えきれなかった女性たちの記録である。

漂流女子 ――にんしんSOS東京の相談現場からー―

漂流女子 ――にんしんSOS東京の相談現場からー―

現代社会の歪みが描かれた一冊。