だれかに話したくなる本の話

彼女に「私AVに出るかも」と相談された時 男が言ってはいけない言葉とは?

『女がそんなことで喜ぶと思うなよ ~愚男愚女愛憎世間今昔絵巻』(集英社刊)

どんなに年齢と経験を重ねても、他人の相談に乗るのは難しい。

20代の頃は「30歳をすぎたころには、積み上げた経験から、相談に対して気の利いたアドバイスができるようになるのではないか」と考えていたが、30代半ばとなった今は「40歳をすぎれば……」と思っている。つまり、この点に対して私はいかなる進歩もしていないわけだ。

■「何があっても君の意思を尊重するよ」にひそむいかがわしさ

特に恋人からの相談は本当に難しい。
世の中には「恋人にしかできない相談」というやつがあるもので、それは「職場の上司の加齢臭がきつい」とか「小鼻の毛穴が目立つ」とか「尻が垂れてきたようなのだがどう思うか?」のような、鼻でもほじりながら聞き流しておけばいいものばかりではない。

女がそんなことで喜ぶと思うなよ ~愚男愚女愛憎世間今昔絵巻

女がそんなことで喜ぶと思うなよ ~愚男愚女愛憎世間今昔絵巻

メディアで引っ張りだこの文筆家・鈴木涼美の現代男女世相論。