間取りは、土地の広さや形にも左右される。
例えば完成見学会ならば、その建物には施主の希望も反映されているので、あなたの好みの間取りであるわけがないのだ。なのに、「間取り」こそ、家づくりで最も大切である、という誤解からか、誰もが間取りにばかり注目してしまう。
私なら、まず見るポイントは、「コンセントボックスやスイッチボックスの高さ」だ。例えば、床から20センチほどの高さにある、通常のコンセントボックス。これは、床からの高さが決まっているわけではない。
あまり、コンセントの位置まで打ち合わせる施主はいない。もし、何も指示がなければ、決定しているのは、基本的に現場、つまり大工(現場管理者)だ。そして、電気工事の担当者が設置していくのだ。
私がよく現場で見るのは、コンセントボックスやスイッチボックスが壁にランダムに設置されている状態。私なら、棟梁の美意識を疑う。簡単に揃えることができることなのに。それなのに乱雑になるのは、「施主に言われないことは、適当にすませればいい」と考えているということ。
腕の良い工務店は、コンセント一つとっても、設置場所から数にいたるまで、気を配っている。こうした気遣いは、他のところにもあらわれてくる。
○コンセント・スイッチボックスの高さは統一されているか