だれかに話したくなる本の話

NHKディレクターが見た“自分たちを検証しない国・日本”とメディアの役割

『告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実』(講談社刊)

1993年5月、日本が初めて本格的に参加したPKO(国連平和維持活動)の地・カンボジアで一人の隊員が死んだ。しかし、その死の真相について詳しく語られず、遺族でさえもどんな最期を遂げたのか知らされていなかったという。

それから23年後。その真相はドキュメンタリー番組となって、人々の前で明らかになる。 2016年8月13日に放送された、NHKスペシャル「ある文民警察官の死~カンボジアPKO 23年目の告白~」と、同年11月26日に放送されたBS 1スペシャル「PKO 23年目の告白」は、大いに話題を呼んだ。

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本番組を担当したディレクターの旗手啓介氏(NHK大阪局報道部)は、その反響について次のように述べる。

告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実

告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実

文化庁芸術祭賞優秀賞など数々の賞を受賞したNHKスペシャル待望の書籍化。隊員たちの日記と、50時間ものビデオ映像が明らかにした「国連平和維持活動の真実」とは?