だれかに話したくなる本の話

「行動力がない人」が知らない3つのこと

毎日こつこつ英語を勉強したい。
この本を読みたい。
そろそろ暖かくなってくるから、外で運動をしたい。
あの企画書、作らなきゃ。

こんなふうに、「やらないといけないこと」「やりたいこと」を多くの人が持っているが、その一方で行動に移せなかったり、行動が続かなかったりして挫折してしまう人も多い。

挫折が悪いことではないが、やはりないに越したことはない。行動を起こし、行動を継続できるかどうかは、結局のところ「やる気」と「意志」次第なのだろうか。

■「行動できる人」と「行動できない人」の違いとは

すぐやる人と、先延ばしをする人の間に能力や性格の差はない。あるのは物事の捉え方の違いだけ。

『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』(大平信孝著、かんき出版刊)によると、すぐ行動できる人とそうでない人の違いは能力や性格ではなく、物事の考え方や姿勢、自分との付き合い方にあるのだそう。

たとえば、建物を建てる時、いきなり柱を立てたり、壁を作ったりはしない。完成図をイメージして、設計図を作り、それを実現させようとする。建設に限らず、何をするにしても、私たちはイメージしてからとりかかる。

すぐ行動に移せる人は、このイメージの段階で「できる」「大丈夫」というポジティブなイメージを自然に持つことができる。

ただ、そうはいってもポジティブなイメージを持てない人もいる。そんな人はどうすればいいのだろうか。

■ネガティブな人は「8割打者」を目指している

やる前からネガティブなイメージを持ってしまうとしたら、それは「結果」にとらわれすぎているのかもしれない。「どうせうまくいかないだろう」という思考は、まさしく結果にとらわれていることによるものだ。

そもそもすべてがうまくいくことなんてない。どんな天才でもない。「どうせうまくいかないだろう」という考え方は「打率3割で一流」と言われる野球で「8割打者」になれないからといって落ち込んでいるようなもの。「5回に1回うまくいけば十分」くらいの気持ちでいた方が行動は起こしやすい。

それに、今日の失敗が1年単位、10年単位で見た時にやはり失敗かどうかはわからない。長いスパンで物事を捉えるクセをつけておくと、目先の結果にとらわれずに行動し続けることができる。

■自己肯定感が低いひとは「モノサシ」を見直そう

また、「結果」を自己評価する時のモノサシを見直してみるのもいいかもしれない。

「100%の成功」「目標の完全な実現」だけが成功で、それ以外は失敗というモノサシだと、どうしても自己評価は低くなりがちだ。いわゆる「0・100思考」で、こういう人のモノサシは、中間の目盛りが存在しないのである。

でも、「20%の成功」や「40%の成功」を喜ぶことができれば、成功の数は大きく増えることになる。目盛りの数はたくさんある方が、自分のやったことの成果に喜びや充実感を見つけやすいはずだ。

「自分なら大丈夫」「うまくいく」と思えるようになれば、何をするにしても行動は起こしやすい。本書では自分のメンタリティをそう変えていくための方法が紹介されている。

特に、「自分は根気がない」「努力が続かない」「面倒くさがりで…」と思っている人にフィットするはず。自分の可能性を広げる物事の見方とメンタリティを、本書を通じて得ることができるはずだ。

(新刊JP編集部)

やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ (科学的に先延ばしをなくす技術)

やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ (科学的に先延ばしをなくす技術)

やりたいことはあるけれど、それを実現するための行動を起こしていない人は多くいます。「英語を話せるようになりたい」のに、英語に触れさえしていない。
「体を鍛えて健康になりたい」と、何年もジムを探し続けている。

これは仕事でも同じです。
「早く上司にトラブルの報告をしなきゃ」と思いつつ、夕方になってしまった。
明日が期限の報告書があるのに、気乗りせず手をつけられていない。

こんなことが続き、「だから私はダメなんだ」「いつもギリギリにならないと動けない」「あのとき動いておけばよかった……」と自分を責めている方もいるかもしれません。
しかし、こうなってしまうのは、あなたの性格や能力のせいではありません。
脳が、面倒くさがっているだけなのです。脳の仕組みを理解し、行動スイッチの入れ方を知れば、誰でも自分を動かすことができるようになります。
よく、「やる気は出ない」という人がいますが、「やる気」は行動した後にしかついてきません。やる気に頼っていると、永遠に動くことはできないのです。
本書では、アドラー心理学や脳科学に基づいた、「やる気に頼ることなく自分を動かすためのコツ」を豊富なイラストを交えながら紹介します。

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