だれかに話したくなる本の話

井戸を掘り続けて107年。日本の技術で世界の子どもたちを救う企業の物語

『井戸を掘る 命をつなぐ――創業明治45年のさく井工事会社、100年の軌跡』(若林直樹著、ダイヤモンド社刊)

■水汲みのために 学校をあきらめる子どもがいる

日本には「湯水のように使う」という言葉がある。昔からこの国では水やお湯は、「無尽蔵にある」「いくらでも使える」ものの象徴だった。

今では全国津々浦々に上下水道網が完備され、「蛇口をひねれば水が出る」ことが当たり前の生活に慣れて、ますます水のありがた味を私たちは忘れたかもしれない。

■日本の生活は世界の非常識

だが、こんな生活はひとたび世界に目を向けたならば、実は21世紀の今も例外なのだということに気づかされる。

『井戸を掘る 命をつなぐ――創業明治45年のさく井工事会社、100年の軌跡』

『井戸を掘る 命をつなぐ――創業明治45年のさく井工事会社、100年の軌跡』

一滴でも多くの水を、一人でも多くの人へ。宝の水を求めて、井戸掘りのパイオニアたちは日本中の、世界中の大地に井戸を掘り続けた。

「蛇口をひねれば水が出る」、我われの抱く常識は21世紀の今も、世界の例外であることがわかるだろう。