だれかに話したくなる本の話

【「本が好き!」レビュー】『キネマの神様』 原田マハ著

提供: 本が好き!

『楽園のカンヴァス』で名画の謎解きを崇高な駆け引きで最高に魅了させてくれ、『宿屋おかえり』で旅での出会いによって心を暖めてくれた原田マハさん著書『キネマの神様』。

物語の作りとしては後者寄りです。ぐんぐん引き込まれ、もー、大好きなストーリー展開でした。

とある大企業、ディベロッパーに勤め、女性唯一の課長職の歩(あゆみ)アラフォー。

シネコン(シネマコンプレックス)を中心とした文娯楽化施設の担当に抜擢された。しかし身におぼえのないゴシップにより退職を余儀なくされる。。

マンションの管理人をする両親をもつが、苦しくも退職日に父が倒れ入院。父は借金まみれの麻雀好き。(そして生粋の映画好き。) 亡くなってしまうかと思いきや、わりと元気に退院。インチキで豪快、今時珍しい無責任男(笑) 頼りの歩は無職だし、父の300万の借金。一体どうする!?

父の公正プログラムとし、ギャンブルを禁止し、年金を取り上げた。勝手気儘で、自由奔放な父、あれよあれよと生気が無くなっていく。。

唯一好きな映画をみることを生き甲斐に出来ないものか?

テアトル銀幕を経営している大親友のテラシン(寺林新太郎)の元に通いはするが、どうもバランスがとれない。ネットカフェを教えてもらい映画が見放題なことに驚愕。喧嘩中の歩にインターネットを教えてもらい、ある映画評論のサイトに行きつく。

あるサイトへ投稿したのがきっかけで、歩は再就職先を得ることになる。かなり経営状況は危ないが…

そこで、ひょんなことから父(ゴウちゃん)のブロガーとしてのオファーが。

企画名は「キネマの神様」。ブログで繰り広げられる名画への愛と、熱心で素直なコメントが映画ファンの日本人の心をつかみ始めていた。

いよいよ、英語訳版もだそうか!?

と言うところから、更に物語は深く面白くなっていくのでした…。

映画視聴歴70年の81才のゴウちゃん。

本当に本当に映画が大好きなのです。そしてたーーくさん知ってるのです。

書評を扱うSNSでもそうですが、ある作品の評価に他の作品名が多彩に、自然に嫌味なく出てくる人って本当に憧れます。気長に楽しんで人生に刻んでゆけたらと思います。

………………

映画館とは、実は「娯楽の神殿」のようなところではないかと思います。あの場所は、一歩踏み込めば異次元になる結界です。映画は、結界に潜む神様への奉納物です。

………………

ゴウちゃんを通して、

淀川長治さんの解説を聞きたくなりました。

それでは皆さん、

さよなら、さよならっ、さよなら^^

(ブクレコ 20141018)

(レビュー:まみむめも

・書評提供:書評でつながる読書コミュニティ「本が好き!」

本が好き!
『キネマの神様』

キネマの神様

39歳独身の歩は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語。

この記事のライター

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