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会社員は絶対知っておくべき!パワハラで訴えられる人、部下に愛される人の違い

ここ最近、「パワハラ」に関するニュースが話題になっていますね。
ボクシングやレスリングなどスポーツ界はいわずもがな、ジャパンビバレッジの「有給チャンス」事件、ディズニーランド元社員の提訴など、誰もが知る有名企業でも事件が起きています。

このパワハラ問題、従業員1000人以上の大企業では88%が対策しているのに対し、従業員99人以下の企業では26%しか対策を取れていないそうです。

部下を持ち指導する立場にある人は、いついかなるときパワハラで訴えられるかわからない時代。部下との接し方には慎重になります。しかし一方、パワハラで訴えられかねない「熱血指導」をしているのに、なぜか従業員に愛されている、という人も。

訴えられるか、愛されるか、その差は一体どこにあるのでしょうか?

●従業員に愛されるのに必要な「方便」のスキル

『「他力本願」マネジメント』(アスコム)は、人事のスペシャリスト・髙橋恭介さんと、浄土真宗の高僧である浅野弘毅さんが、企業の課題に対してそれぞれの立場から解決策を提示。従業員との接し方についても、面白い視点から説き明かしていて、パワハラ問題を考える上で、大きな示唆を与えてくれます。

浅野御住職いわく、人を育てるのに必要なのは「方便」。
仏教用語としての「方便」は、「ウソも方便」の「方便」とは違い、「衆生を導く智慧の力」のことを指すそうです。

例として浅野さんはこんな例を挙げています。
お釈迦さまは、大きな悩みがあって感情的になったり判断不能になったりしている人を説法するとき、ニコッと笑って「大丈夫ですよ」と伝えたそうです。この「大丈夫ですよ」こそ、方便。その心は、決して大丈夫ではない人に対して、たとえ嘘であったとしても大丈夫だと相手を安心させていることにあります。

お釈迦さまと悩みのある人の関係は、ビジネスの世界でいえば管理職と部下です。大きなミスした部下に対して、「何も問題ない。私が責任をとる」などと言って安心感を与える、といったところでしょうか。

あるいは、いつまで経っても成長せず、やる気が見られない部下に対して、「どうしてこんな簡単なことができないのだ!」と叱責するのではなく、「最初から完璧にできる人なんていない。一歩一歩着実に成長していこう」と根気よく教え導いていくことだとも言えます。

どんなにITが発展した世の中であっても、「人と人のつながり」がなければ仕事は成立しません。私たちは改めて、こういった仏教的な考え方を見直していく必要があるのかもしれません。

●パワハラ問題を生じさせない「正当な人事評価制度」の構築を

一方、人事のプロフェッショナル・髙橋恭介さんは、別の角度から「社員との向き合い方」について論を展開しています。本当の意味で「社員と向き合う」には、そのための「媒介」が必要だとのこと。

その媒介とは人事評価制度のことです。
「人と人のつながり」を大切にしたコミュニケーションをとることは、パワハラ問題を回避する上ではもちろん重要。しかし正当な人事評価がなされていない会社が従業員に慈悲的な接し方をしたとしても、ムダなのです。

確かに、口では「方便」によって部下をほめていたとしても、それが給料や賞与に反映されていなければ、部下はモチベーションを失ってしまいます。

髙橋さんが構築した人事評価制度は、

・目標を明確にする
・相対評価ではなく、絶対評価(他者との比較ではない)
・部下が成長できる評価方法

この3点を重要視しています。

そして評価方法を「見える化」させることによって、査定に不公平がないことを従業員に伝えることができます。このような「公平な評価制度」のある会社ならば、従業員のモチベーションも上がるでしょうし、パワハラ問題が生じる余地はないのかもしれません。パワハラ問題は、「心」と「制度」によって、回避していくべきものなのです。

パワハラ問題を解決するための「方便」と「人事評価」。このように『「他力本願」マネジメント』は、仏教と人事評価の切り口から、企業の課題について多角的にアドバイスを送る本です。

部下との関係に悩むなら、参考にすべき点が多々ある一冊です。

(新刊JP編集部)

「他力本願」マネジメント

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すべて親鸞聖人から学べ!

今のリーダーに必要なのは、親鸞聖人の教えである「他力本願」の心。
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