話題の著者に聞いた、“ベストセラーの原点”ベストセラーズインタビュー

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水死人の帰還

『水死人の帰還』

  • 著者: 小野 正嗣
  • 出版社: 文藝春秋
  • 定価: 1650円+税
  • ISBN-10: 4163902759
  • ISBN-13: 978-4163902753
インタビューアーカイブ
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住野よるさん
『また、同じ夢を見ていた』
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『謎のアジア納豆 そして帰ってきた〈日本納豆〉』
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『ニセモノの妻』
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青木 淳悟さん
『学校の近くの家』
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『薄情』
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『影の中の影』
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『世界から猫が消えたなら』
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『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』
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『悪の力』
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『鬼神の如く―黒田叛臣伝―』
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『さりげなく思いやりが伝わる大和言葉』
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『アンタッチャブル』
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小野 正嗣さん
『水死人の帰還』
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『沈みゆく大国アメリカ 逃げ切れ!日本の医療』
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『宰相A』
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『あいるさん、これは経費ですか? 東京芸能会計事務所』
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『逢魔』
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『透明な迷宮』
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『徘徊タクシー』
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『水死人の帰還』著者 小野正嗣さん

出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!
第69回の今回は、新刊『水死人の帰還』を刊行した小野正嗣さんが登場してくださいました。
小野さんといえば今年1月に『九年前の祈り』(講談社/刊)で第152回芥川賞を受賞したのが記憶に新しいところですが、『水死人の帰還』は未発表だった「ばあばあ・さる・じいじい」から2009年に発表された「みのる、一日」まで、長期間にわたる創作が収録された作品集。小説を書き始めたころから現在までの、小野作品の変化を味わうことができます。
1996年のデビューから19年。小野さんの文学はどのようにスタートし、築き上げられていったのか。たっぷりと語っていただきました。

interview index

  1.  「フランス語の中で暮らしたりした経験が、「距離感」を作っていった」
  2.  小さくて、風変わりな土地に生きる人を描く
  3.  「読むことで立ち上がってきた世界は、その人だけのもの」
  4.  取材後記

「フランス語の中で暮らしたりした経験が、「距離感」を作っていった」

― 小野さんの新刊『水死人の帰還』についてお話をうかがえればと思います。この作品集にはデビュー作の「ばあばあ・さる・じいじい」(1997年)から、2009年の「みのる、一日」まで、長期間にわたる作品が収められています。
刊行にあたって、各作品を読み返されたかと思いますが、特にデビュー前後に書かれたものについてどのような印象を持たれましたか?

著者近影

小野正嗣さん(以下敬称略): いろいろなイメージや思念のようなものを、すごく詰め込んで書いているなという印象ですね。読み返してみて驚くくらい、息が詰まるというか、濃密な文章で書かれていました。
今だったらこんな風に書くかな?と思いますが、またこういう文体で小説を書いてみたいという気持ちもあります。

― デビュー当時と今とで、小説家としてのご自身に変化は感じられますか?

小野: 今回の本に入っている「ばあばあ・さる・じいじい」と「夜神楽」を書いた当時は、生まれ育った大分を離れて東京に住んでいました。それ以降の作品はフランスに留学した後のものなので、そこで暮らしているあいだに見聞きしたこと、読んだものの影響があると思います。
僕はずっと自分の故郷の土地をモデルにして小説を書いてきたのですが、その故郷への「距離感」が、フランスに行った前と後ではやはり違っていますね。
もちろん、それは今でも作品ごとに変化するものではあるのですが、最初の2つの作品はあまり距離感がなくて、まだ故郷の土地の内部にいる感じです。実際は東京にいても、地方のある種濃密な人間関係や、入り組んだ地形の中で書いているようなところがある。それが留学を経験することで、少しずつ距離が出てきた。一度遠い場所に離れることが自分にとって重要だったんだと思います。

― 故郷から離れることで、客観的に故郷を見ることができるということがよく言われますが、小野さんにとっては東京に出ただけではまだ不十分だった。

小野: そうかもしれません。留学中にパリ第8大学の教授で詩人のクロード・ムシャールさんに出会ったのが大きくて、彼との交流を通じて世界の様々な文学をフランス語で読んだり、フランス語の中で暮らしたりした経験が、「距離感」を作っていったんだと思っています。

― 今おっしゃった「ばあばあ・さる・じいじい」と「夜神楽」は、非常に息の長い文体が特徴的です。読点で区切られつつ、長く伸びていくというのがどことなく外国語っぽさを感じさせるのですが、実は留学前に書かれた作品なんですね。

小野: 留学前で日本にいた頃に書いた小説の方が、文体が外国語っぽいというのはおもしろいですね。
たとえば「フランス語らしい文体」っていうのは、もともとフランス語を母語とする作家が書いていたわけですよね。僕の母語は日本語ですから、日本語で書いている時は自由度が高くて、日本語に負荷をかけるような書き方をしても大丈夫なんだという感覚がありました。それでああいう息の長い文体になったのかもしれません。もちろん本当は、母語だからといって自由度が高いわけではないのですが。
それと、僕の生まれ育った土地というのが、リアス式海岸で、海岸線が曲がりくねったすごく入り組んだ地形をしているんです。その土地の形を文体で模倣しようとしていたのかもしれないなと、今思いました。

― 文体ということでいうと、先日芥川賞を受賞された時の会見で「作品の内容が要請してくる文体がある」ということをおっしゃっていました。この「作品が要請する」という感覚はどのようなものなのでしょうか。

小野: 書きながら、「これは違うな」と思うことがあるんですよ。あるべきところに言葉が収まっていない感じです。そういう感覚が少なくなる方向で書いていくのですが、これじゃない、これでもないとあれこれ探しているうちに、座りのいい表現に当たることがあって、そういう時は「ひょっとしたらこれかな?」と感じる。それが作品の要請している文体なんじゃないかなと思います。

― 「これだ」というのではなく「こうじゃない」を排除していくことで文体ができていく。

そうです。次の一文で悩むこともありますし、ある程度書いた後に「違うな」と思って書き直すこともあります。全部消して最初からやり直すこともありますし。
ただ、さっきの「息の長い文体」ということだと、書きながら自分もどこに着地するかわからない面白さがあります。後で読み返してみて「何じゃこれは!?」と思ったりすることもありますが。

小さくて、風変わりな土地に生きる人を描く

著者近影

― 生まれ育った土地である「浦」を舞台に小説を書かれている小野さんですが、そう思ったきっかけはどんなことだったのでしょうか。

小野: 大学に入って、全国のあちこちから出てきた人と友達になって話をしたり、先生と話をしたりするようになると、それぞれ出身地の話をしたりするじゃないですか。それで僕が自分の出身地の話をすると、みんな面白がって聞いてくれる。そのうちに、「自分の田舎は実はちょっと変わった場所なんじゃないか」と思うようになったんです。
そういうことって、その土地に住んでいるうちはなかなかわからないことですよね。余所からきた人と話すことで、だんだんと自分自身が生まれ育った土地を「発見」していく。僕の場合もそうで、いろんな背景を持つ人と話すうちに、自分の生まれ育った土地には物語の種がたくさんあるんだということがわかってきたので、それについて書いてみたいと思ったんです。

― それまでは普通だと思っていたものが、どうやらそうではなかったというのがわかってきた。

小野: そうですね。でも、僕にとっても東京などの都市部で生まれ育った子の話は新鮮でしたよ。
違ったバックグラウンドを持つ人が話すことで、お互いが自分を発見するというのは小説を読むことともつながっていて、いろんな友達や先生から「こういうおもしろい小説があるよ」と紹介してもらったものを読んでいるうちに、自分自身興味をひかれるものが、ある小さな土地を舞台にして、そこに生きる人たちの姿を描いた作品なんだとわかってきた。
有名なところでは、ガルシア=マルケスだとか大江健三郎、中上健次の小説ですね。そういうものが僕にとっては面白かったんです。それもあって、僕も風変わりな土地に生まれたようだし、そこを舞台に書いてみよう、となりました。

― 「小さな土地に生きる人々」を描いた文学というと、今挙げられたような偉大な作家が思い出されます。こうした作家の作品は小野さんが小説を書くうえでの道しるべになりましたか?

小野: 小さな土地を舞台にした小説はいろんな作家が書いていて、フォークナーもガルシア=マルケスも素晴らしいけれど、自分がマネをしても同じように書けるわけではありません。
これは、さっきの「これじゃない」という文体の話と似ていて、自分は彼らのように書けないということがわかったからこそ、「これではないもの」ということで自分の書くべき道が見えてきたところはあります。そういう意味では道しるべになったと思っています。

― 『水死人の帰還』のお話に戻りますが、ほとんどの作品に登場して「浦」の人々を困らせる猿が憎らしくもユーモラスでした。

小野: これは本当にそうで、山から猿が下りてきて悪さをするんですよ。この本に出てくるのは大体が僕がばあちゃんから聞いたようなことに尾ひれはひれがついたものなのです。「ばあばあ・さる・じいじい」の猿が民家に入ってきて仏壇の桃を食べてしまうエピソードは実話です。
田舎ということもあって泥棒などはいない前提で暮らしているので、家に鍵をかけないんですよ。だから近所の人が勝手にあがりこんで仏壇に線香をあげたりするんですけど、ある時電気がついていない暗いなかで仏壇のところに何かいるから、どこかのお婆さんが線香をあげにきたのかなと思って電気をつけたら猿が供え物の桃を食べていた(笑)。
僕自身は猿からひどい目にあったことはないんですけど、子どもの頃は「目を合わせたら襲われるから目を合わせないように」と言われていましたね。

― 表題作の「水死人の帰還」は「オジイ」の記憶や実際にあった出来事が混然と描かれていてすばらしかったです。こういう書き方というのは計画してできるものなのですか?

小野: 先の展開などはあまり考えていません。記憶って思った通りに甦らないですし、思い出したくもないことをいきなり思い出してしまったりするものですよね。それを書き表わそうとして、頭に浮かんだイメージをそのまま描写する感じになりました。

「読むことで立ち上がってきた世界は、その人だけのもの」

― ここからは、事前に募集した読者の方々からの質問にお答えいただければと思います。
「小野さんといえばフランス文学の研究者としても知られていますが、フランス文学研究をはじめたのはどうしてですか?」(30代男性)。こちらについてはいかがですか?

著者近影

小野: 僕が学生だった頃、フランスの現代思想が隆盛を極めていて、フーコーとか、デリダとか、ドゥルーズの本を学生たちが真剣に読んでいました。当時、僕はフーコーに興味があって研究していたんですけど、フーコーの初期の仕事って文学作品がたくさん出てくるんですよ。だから研究を通じて文学作品を読んでいたんですけど、そのうちにどうも思想は自分に合っていないんじゃないかと思い始めたんです。フーコーを研究しつつ、それを通じて文学を読んでいたわけだから、文学の方が好きだった。

そんなある日、お世話になっていた先生が、カリブ海地域のフランス語で書く作家たちが非常に面白い仕事をしていると教えてくれたんです。つまり、マルティニークやグアドループといったフランスの海外県の作家ですね。そういった作家の小説を読むと、わけのわからないおっちゃんやおばちゃんが出てきて、悲しい話や笑いがないまぜになっている、僕の田舎みたいな世界が広がっていました。それが気に入って、僕はこの地域の文学を研究してみようと思いました。
だから、僕は「フランス文学」というよりは「フランス語圏文学」を研究しているというのが正確なところでしょうか。

― 「フランス語圏」ということはアフリカなども研究対象ですか?

小野: アフリカのフランス語圏の作家は、まさに今やっているところです。アフリカにおけるフランスの旧植民地は広大で、独立後もそうした地域出身の作家たちがフランス語で小説を書いている。そういう作家たちにインタビューをしたり、作品を読んで研究したりといったことをやっています。

― ちなみに、どういった作家がいるのでしょうか。

小野: いまよく読まれているのは、コンゴ共和国出身のアラン・マバンク。それから、ちょうど20年前に47歳で亡くなってしまったけど、ソニー・ラブ=タンシという作家の再評価が進んでいます。彼より少し上の世代でまだ存命のアンリ・ロペスという作家もいます。
セネガルはファトゥ・ディオムという女性作家がいて邦訳も出ています。この人はセネガルからフランスの大学に行って博士号まで取ったんだけど、人種差別などもあって職に就くのに苦労して作家になったという人。
あとは、カメルーン出身のレオノラ・ミアノだとか、コートジボワールのアマドゥ・クルマ、チャド出身のニムロード、ギニアのチエルノ・モネネムボなども興味深いですね。ジブチ出身のアブドゥラマン・アリ・ワベリは『バルバラ』という作品が邦訳されていますね。おもしろい作家がたくさんいるんですよ。

― 「小説を書く上で絶対に欠かせないものがあるとしたら、どんなことですか?」(20代男性)という質問も来ています。

小野: これはもう、書きたいという気持ち、欲望でしょうね。

― 「大学で教壇に立っている小野さんですが、芥川賞を受賞した後、学生からの反応は変わりましたか?また、学生と飲みに行くことはありますか(行くとしたらどんなことをお話しされるのでしょうか)?(20代女性)こちらはいかがでしょうか。

小野: 反応は変わらないですね(笑)。受賞した直後の授業は、教室に入ると学生が拍手して迎えてくれましたけど、それ以降は全くいつも通りです。
「賞を取ったから履修希望者が増えて大変ですよ、先生」なんてみんな言うから、僕もまんざらじゃなかったんですけど、ふたを開けてみたら定員にも達していなくて(笑)。

飲み会については、学生に誘われることもないし行っていないです。文学部の文芸・思想専修というところで教えてるんですけど、一人で本を読むのが好きな学生が多いのか、あんまり飲みに行きたがる感じでもないですし、圧倒的に女子学生の方が多いんですよ。女子学生がおっさんを飲みに誘わないでしょう。誘われたとして、僕が「じゃあ飲みにいくか!」というのも何だかヤバい気がするし。というわけで、学生とは飲みに行きません(笑)

― 小野さんが人生で影響を受けた本を3冊ほどご紹介いただけますか?

小野: それはちょっとわからないですね。その時の気分で変わりますから、今挙げるのは難しいです。
人生に影響を受けたというと、本よりは人かもしれません。物書きとしての自分が大きな影響を受けたと思うのは英米文学者で翻訳家の柴田元幸先生と、先ほど名前が出たクロード・ムシャールさん。それから今も僕の田舎にいる「しいちゃん」というおじいさん。3冊ではなく、この3人からは、強く影響を受けたと思っていますが、それに比べると本はそれほどでもないです。これまで素晴らしい本に出会ってきたと思っていますが、そうした本との出会いも人を通じてでしたからね。

― 最後になりますが、読者の方々にメッセージをお願いいたします。

小野: 作者は「こういう風に読まれたい」と思って作品を書くことはできません。もしかしたらこの作品は皆さんが抱えている問題にうまく反応しないかもしれない。でも、この作品と繋がるような問題意識を持っている人もいるはずで、そういう人が自分自身のバックグラウンドや読んできたものの記憶と重ね合わせて「自分だけの作品」を作っていただけたらいいなと思っています。読むことで立ち上がってきた世界は、その人だけのものですから。

取材後記

質問させていただくたびにお話が膨らんでいく楽しい取材でした。自分の作品について語るのと同じくらい熱心に、研究対象であるフランス語圏の作家について話してくださり、わずか一時間の取材中に読書世界が大きく広がりました。
これからも素晴らしい作品を書き続けるとともに、世界の知られざる秀作、傑作を日本に紹介していただきたいです。
(取材・記事/山田洋介)

小野正嗣さんの近著

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『残された者たち』
著者: 小野 正嗣
出版社: 集英社
価格: 440円+税
ISBN-10: 4087453243
ISBN-13: 978-4087453249
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『九年前の祈り』
著者: 小野 正嗣
出版社: 講談社
価格: 1600円+税
ISBN-10: 4062192926
ISBN-13: 978-4062192927
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『獅子渡り鼻』
著者: 小野 正嗣
出版社: 講談社
価格: 560円+税
ISBN-10: 4062931532
ISBN-13: 978-4062931533
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プロフィール

■ 小野正嗣さん

1970年、大分県生れ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。文学博士(パリ第8大学)。立教大学文学部文学科文芸・思想専修准教授。
2001年「水に埋もれる墓」で朝日新人文学賞、2002年「にぎやかな湾に背負われた船」で三島賞、2015年「九年前の祈り」で芥川賞を受賞。その他の小説に『森のはずれで』『夜よりも大きい』『獅子渡り鼻』等。エッセイ集に『浦からマグノリアの庭へ』、翻訳にマリー・ンディアイ『ロジー・カルプ』等がある。

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『水死人の帰還』
著者: 小野 正嗣
出版社: 文藝春秋
定価: 1650円+税
ISBN-10: 4163902759
ISBN-13: 978-4163902753

あらすじ

「九年前の祈り」で芥川賞を受賞した作家の、奇想あふれる6篇。
これが小説の底力!

遠い号砲が、オジイの戦争の記憶を呼び覚ます。
悪戯者の猿は、オバアの血を騒がせる。
冥界から使者が訪れ、水死人は姿を変えて帰還する――。
最初の作品から20年の光跡を示す、魅惑の短篇集。(出版社サイトより)

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