話題の著者に聞いた、“ベストセラーの原点”ベストセラーズインタビュー

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世界から猫が消えたなら

『世界から猫が消えたなら』

  • 著者: 川村 元気
  • 出版社: マガジンハウス
  • 定価: 1400円+税
  • ISBN-10: 4838725027
  • ISBN-13: 978-4838725021
インタビューアーカイブ
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『また、同じ夢を見ていた』
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『謎のアジア納豆 そして帰ってきた〈日本納豆〉』
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『ニセモノの妻』
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青木 淳悟さん
『学校の近くの家』
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絲山 秋子さん
『薄情』
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『影の中の影』
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川村 元気さん
『世界から猫が消えたなら』
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斎藤 惇夫さん
『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』
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『悪の力』
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『鬼神の如く―黒田叛臣伝―』
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上野 誠さん
『さりげなく思いやりが伝わる大和言葉』
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『アンタッチャブル』
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小野 正嗣さん
『水死人の帰還』
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『沈みゆく大国アメリカ 逃げ切れ!日本の医療』
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『あいるさん、これは経費ですか? 東京芸能会計事務所』
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唯川恵さん
『逢魔』
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『太陽・惑星』
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『透明な迷宮』
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『徘徊タクシー』
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『世界から猫が消えたなら』著者 川村元気さん

出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!
第75回となる今回は、90万部を超えるベストセラーとなり、映画化、オーディオブック化などさまざまな形でメディアミックスが進む大ヒット作『世界から猫が消えたなら』の作者の川村元気さんが登場してくださいました。
『世界から猫が消えたなら』は、川村さんにとって初めての小説です。余命わずかと宣告された郵便配達員のもとに現れた悪魔との取引によって、1日生き長らえる条件として世界から1つ何かを消してゆく、という普遍的で力強いストーリーがどのようにできあがったのか。それよりもまず、映画プロデューサーだった氏がなぜ小説を書くことになったのか!?
川村さんご本人にたっぷり語っていただきました。

interview index

  1.  断るつもりだった小説が90万部のベストセラーに
  2.  「死」を想像することで、生きる意味を見つける「体験」をしてほしい
  3.  小説で得た経験が活きた映画「バクマン。」
  4.  取材後記

断るつもりだった小説が90万部のベストセラーに

― 今日は川村さんの著書『世界から猫が消えたなら』についてお話をうかがえればと思います。90万部を超える大ベストセラーとあってさまざまなメディアミックスがされ、ラジオドラマ化、映画化に続き、このたびはオーディオブックとしても発売されました。まず、作品が「音声」に置き換えられる「オーディオブック」について、どのような印象をお持ちだったのか教えていただけますか。

著者近影

川村: 「音声」ということだと、2013年に妻夫木聡さん主演でラジオドラマ化された時に聞いたのですが、文章や映像とは違った発見があっておもしろかったですね。
今回のオーディオブックでは「地の文」も含めて声優さんが読まれるというのを聞いて、ラジオドラマともまた違った表現になるんだろうなと思って楽しみにしていました。

― また、映画「世界から猫が消えたなら」も2016年に公開されます。映画プロデューサーとして『告白』『悪人』『モテキ』などさまざまなヒット作を手がけてこられた川村さんですが、現時点での出来栄えはいかがですか?

川村: 僕もある程度関わらせてもらったのですが、出来には納得していますし、すごくいい映画になったと思っています。
作中に出てくる「イグアスの滝」には実際にアルゼンチンまで行ってロケをしましたし、「猫」にしてもやはり本物の猫を撮っている。佐藤健さんや、宮崎あおいさんのお芝居も素晴らしく、実写に置き換えたことで強烈に迫ってくるシーンがいくつもありました。感動的な映画になったのではないかと思っています。

― 函館はまだしも、アルゼンチンまでロケに行くというのはすごいですね。

川村: お金かかってますよね(笑) ブエノスアイレスの街のシーンや、エビータ(アルゼンチンの政治家、エバ・ペロンの愛称)のお墓のシーンもありますし、イグアスの滝のシーンもあります。
小説を読んでいて「イグアスの滝ってどんな感じなんだろう」と思った方は多いと思いますが、実際に行くと想像の10倍くらいすごいんです。映画ではそれがうまく収められている気がします。

― 『世界から猫が消えたなら』は川村さんにとって初めての小説です。どうして小説を書くことになったのかといういきさつを教えていただけますか?

川村: 本を書きませんかというお話は何度かいただいていたのですが、僕自身映画を作っていて満たされていたし、いっぱいいっぱいでもあったので断っていたんです。
そんな中でマガジンハウスの担当編集の方にオファーをいただいてお話ししていた時に、携帯電話を失くした時の話をしたんです。携帯電話がないから公衆電話から電話をかけようと思ったら自分の母親の番号も職場の番号もわからず、自分の記憶を携帯電話に預けている状態だということに気づいたという、まさに作中で書いている話ですね。
 携帯電話を失くした日の話の続きですが、帰りに電車に乗っていたら窓から虹が見えたんです。携帯電話を失くしたからこそ、その虹に気づくことができたわけですが、周りの乗客を見回したら、僕以外の全員が携帯電話に見入っていて誰も虹に気づいていませんでした。その時に「何かを得るためには何かを失わないといけないんだな」と思ったという話をして、あくまで冗談として「1年間携帯電話なしで生活してそのドキュメントを本にしたらどうか」と提案しました。断るための口実ですよね。
 でも、彼はその企画を面白いと言って、「でも電話だけが消えるのではなく、いろんなものが消える話はどうですか?」とアイデアを出してくれたんです。それを聞いた時に、「旧約聖書」の「創世記」で、一週間かけて神様が世界を創っていくのと真逆のイメージが浮かんだんです。世界から一つずつ物が消えていくという構成と最後の場面が思い浮かんで、これなら書けるかもしれないと思えた。なので、書き始めるまでに、ずいぶんと長いことうじうじやっていたんです(笑)。

― 断るつもりが逆にアイデアが膨らんでしまった。

川村: そうなんです。だから小説を書きたいという能動性は当初まったくなくて、話しているうちにアイデアが浮かんで、それを形にしてみようと思って書き始めたという感じでした。

「死」を想像することで、生きる意味を見つける「体験」をしてほしい

― シンプルですが普遍的なストーリーが特徴です。余命を宣告された主人公のもとに悪魔が現れ、世界から何か大事なものを一つ消すことで一日生き長らえるという取引を持ちかけます。このストーリー作りにおいてどんなことを大事にされましたか?

川村: この世界に存在すべきなのにまだ存在していない物語とか、語られているべきなのに語られていないことを見つけてきて形にしたいという気持ちが根幹にあります。それは『世界から猫が消えたなら』に限ったことではなくて、次に書いた『億男』にしてもそうです。「お金持ちになれる」とうたっている本はたくさんあるけども、果たしてお金持ちになることを皆が幸せだと思っているのか? それよりも知りたいのはお金と幸せの関係なのではないか? そもそも「お金そのもの」についてエンターテインメントとして語っているものがあまりにないので書いてみたいと思ったんです。
最近思うのですが、たとえば、駅前の郵便ポストの上に熊のぬいぐるみが置かれていたら、そこを通る人はみんな気づくとは思うんです。でも、足を止める人はいなくて「なんであそこにあるんだろう」とか「誰かの忘れものかな」などと気にしつつも素通りしてしまっている。僕のやっていることって、そんな状態のぬいぐるみを持ち上げて「これ、誰のですか!?」と叫ぶことなんじゃないかと思っています。

― 主人公は、世界から何かを一つ消す決断をするにあたって「自分にとって大事なものは何か?」を考えるのですが、なかなか答えが出ません。自分も含めて、こういうところに共感する人は多いのではないかと思います。

川村: 「自分ならどう考えるだろう」と思いながら書いていましたね。たとえば世界から「電話」を消さないと生き延びられないとなった時、最後に誰かに電話するとしたら誰にかけるんだろうか、とか。何か消せと言われても決められないだろうな、とも考えましたし。

― 先ほどのお話に出た「創世記」もそうですが、作中には川村さんが見聞きしてきた映画や音楽、文学がちりばめられています。このあたりからは創作の土壌の厚さが感じられますね。

川村: 昔から本はよく読んでいましたし、映画も音楽も大好きでした。僕が映画に携わろうと思ったのは、映画の中には自分の好きなものが全部入っているからなんですね。文芸も入っていますし、音楽もファッションも美術も入っています。それらの要素が集まって映画ができている。
僕は小説を書く時、映画の中から文芸の要素を取り出して書いている気がしますし、絵本を書く時はアートの要素を取り出して書いている気がします。それと、どうしても映画にうまく収まらないものや映画が得意としないものもあるので、そういうものを小説にしているところもありますね。

― 「映画が得意としないもの」とはどういうものですか?

川村: たとえば小説の場合「世界から猫が消えた」と書けば、そのタイトルから読者が想像を膨らませて「猫がいない世界」をイメージしてくれます。でも、映画だとそうはいかなくて、「猫が消えた世界」をシーンとして表現するのはものすごく難しいことです。
そういう意味でいうと「オーディオブック」は文章の方に近いですよね。音声を聞いた人が「猫が消えた世界」を想像してくれますから。

― また、この作品からはさまざまなメッセージも読み取れます。川村さんが特に伝えたかったのはどんなことだったのでしょうか。

川村: 「これを伝えたい」というようなことは特にないのですが、一つ言えるのは「人は死ぬことからは絶対に逃れられない」ということです。
生きている人全員が死を背負っているわけで、それを意識することで「誰を大事にすべきか」とか「何を今やるべきか」とか、色々なことの優先順位がはっきりするのではないかと思いました。何が大事かというのはもちろん人それぞれでいいのですが、読むことで「自分にとって大事な物事」を自分に照らし合わせて見つけていくような小説、読む人の想像力が物語を補完するような小説になったらおもしろいとは思っていましたね。
だから、作品を通じて何かを伝えるというよりも、「死」を想像することで、生きる意味を見つける「体験」をしてほしい、というのが意図としてはあります。

小説で得た経験が活きた映画「バクマン。」

― 小説を書いた経験が、本業である映画製作の方にフィードバックされたということはありますか?

川村: 書きながら「この場面で音楽を流せたらいいのにな」と思うことが何回かあって、音があるということは映画のアドバンテージなんだなと改めて気づかされました。
先日公開された「バクマン。」という映画は、まずサカナクションに音楽を作ってもらってから撮影に入ったんです。「映画に音をつける」のではなくて「音が映画を支配する」ということをやってみたくてトライしたのですが、これは小説を書いていて「ここで音が鳴らせないのはストレスだ」という経験をしたからだと思います。

― 音が映像より先にできるというのは、かなり珍しい試みですね。

川村: すごく贅沢なことですよね。大体は撮影と編集が終わってから音楽を作ってもらうんですけど、サカナクションの音楽に影響されて撮影や編集が進んだらどうなるかなと思ってこういうやり方にしました。

― 「バクマン。」のお話が出ましたが、川村さんは漫画だけでなく「悪人」(吉田修一)や「告白」(湊かなえ)など、小説が原作になっている映画も手がけられています。こうした映画を作る時にどんなことを心掛けていますか?

川村: 小説と映画はメディアとしてまったく別のものなので、そのままコピーしようとしても同じようにはなりません。文章で書いてあることをそのまま映像に落とし込もうとしてもそうはならないから、読んでいる時に浮かんだ感情だとか感触をどうやって映像と音と俳優の肉体で表現するかということを一番に意識していますね。シーンやセリフを再現するのではなく、感情を再現することを心掛けています。

― 小説家として、今後書いていきたいテーマがありましたら教えていただければと思います。

川村: 今ちょうど、来年連載がはじまる恋愛小説を書いているところです。

― 恋愛小説といっても、川村さんの作品となるとただの「恋愛を題材にした小説」ではなさそうですね。

川村: そうですね。特殊な構造を使っていると思います。
僕は今36歳なんですけど、周りに「恋愛」をしている人がほとんどいないんです。まるで東京から恋愛が消えたかのように。結婚している人は恋愛感情を失っていくし、独身の男友達にしても、セックスはあっても恋愛はしていない。独身の女性は「好きな人ができない」と言っている。それで、「あれ?恋愛はどこにいってしまったんだろう?」と。10代の頃に感じていた、相手のことを想って胸が苦しくなるような感情とか嫉妬心はどこに行ってしまったんだろうという思いがあって、ファンタジーではなく現実として「恋愛が消えた東京」で恋愛とは何かを探す男女の物語を書いています。
『億男』は大金を手に入れた男がそれを失ってしまい、お金を追いかけながらお金というものの意味を見つけていく話ですし、『世界から猫が消えたなら』にしても、死を意識する状況になることで自分にとって何が大事なのかを考えることになるという話です。だから「消失三部作」とでも名付けたいくらい、気づいたら同じことをやっています。
これは『億男』で書いたのですが、人間には自分の力ではコントロールできないものが三つだけあって、それは「死」と「お金」と「恋愛」です。「死」と「お金」はもう小説で扱ったので、三つ目の「恋愛」にトライしています。

― 川村さんが人生で影響を受けた本がありましたら、3冊ほどご紹介いただけますか。

川村: 沢木耕太郎さんの『深夜特急』を読んでバックパック旅行をするようになって、向かった先が『世界から猫が消えたなら』に出てくるアルゼンチンのイグアスの滝や、『億男』に出てくるモロッコのマラケシュやサハラ砂漠だったので、この作品を挙げます。旅に行くと、普段の生活で見失っていたことに気がついたり、違う視点で物事を見ることができたりしますよね。今でも一人で海外に行ったりするのですが、そのきっかけになったという意味では『深夜特急』の影響は大きかったと思います。
二冊目はポール・ギャリコの『猫語の教科書』です。風変わりな本ですね。ある日編集者のところに一通の原稿が届くんですけど、それはどうやら猫がタイプライターで打った原稿らしいと。「猫がどうやって人間社会にもぐりこんで居心地のいい生活を送っているか」、「猫は人間をどう見ているか」ということを猫自身が書いた原稿という体の、小説のようなエッセイのような不思議な本です。猫の側から物事を見て書かれていて、やはり「視点を切り替えることの面白さ」を感じました。
自分の本の話に戻りますが、『世界から猫が消えたなら』って、内容的には『世界から僕が消えたなら』という話なのですが、それをそのままタイトルにしてもつまらない。そんな時に、この本のことを思い出して「僕」のところに「猫」を入れたらちょっとアヤができていいんじゃないかと思って今のタイトルにしたということがあったので、この本も大事な本ですね。
最後は『スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし』にします。昔から谷川俊太郎さんの文章が好きで、特にこの絵本からは影響を受けていると思います。主人公の魚は黒いことがコンプレックスだったのが、最後でそのコンプレックスが決定的にプラスに転じるという話です。これもやはり「視点の置き場」が面白かった。僕はたぶん、常に「視点」に興味があるんでしょうね。

― 最後になりますが、読者の方々にメッセージをお願いいたします。

川村: 小説の魅力はやはり読者が主観で読めるところです。『世界から猫が消えたなら』は僕がどうやってこの世界や人間をみているかという主観が詰め込まれた小説ですが、「ポストの上のぬいぐるみ」のように「私も同じことを考えていた!」という体験をしてもらいたいという思いもどこかで持ちながら書きました。
だから、読んでいただくことで「忘れていた大切なもの」が自分の中から掘り出されてきたならすごくうれしいことですし、それができる小説だと思っています。オーディオブックを聴いてからでも、映画を観てからでもいいので、ぜひ小説のほうも読んでみていただきたいですね。

取材後記

ジャンルやメディアを問わず、とにかく膨大なコンテンツを浴びてきた方なんだな、という印象でした。ヒット作を連発する映画、最初の作品が大ベストセラーとなった小説だけではなく、やろうと思えば音楽だって、演劇だって作れそうです。
インタビューで川村さんも言っていたように、「死」を意識することではじめて「生きる意味」は浮かびあがってきます。「でも、死を意識するってどうすればいいの?」という方は『世界から猫が消えたなら』を読んでみてください。きっと遠いようで決してそうではない死について、きちんと想像できるはずです。
(インタビュー・記事/山田洋介)

川村元気さんが選ぶ3冊

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『深夜特急』
著者: 沢木 耕太郎
出版社: 新潮社
価格: 460円+税
ISBN-10: 4101235058
ISBN-13: 978-4101235059
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『猫語の教科書』
著者: ポール ギャリコ (著), Paul Gallico (原著), 灰島 かり (翻訳), スザンヌ サース
出版社: 筑摩書房
価格: 580円+税
ISBN-10: 4480034404
ISBN-13: 978-4480034403
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『スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし』
著者: レオ・レオニ (著), 谷川 俊太郎 (翻訳)
出版社: 好学社
価格: 1456円+税
ISBN-10: 4769020015
ISBN-13: 978-4769020011
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プロフィール

■ 川村元気さん

1979年生まれ。映画プロデューサーとして『電車男』『告白』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』などを製作。2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Asia 2010」に選出され、2011年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。現在Casa BRUTUS誌にて「Tinny ふうせんいぬティニー」を連載中。本書が初の著作。

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『世界から猫が消えたなら』
著者: 川村 元気
出版社: マガジンハウス
定価: 1400円+税
ISBN-10: 4838725027
ISBN-13: 978-4838725021

作品紹介

僕は生きるために、 消すことを決めた。

今日もし突然、
チョコレートが消えたなら
電話が消えたなら
映画が消えたなら
時計が消えたなら
猫が消えたら
そして
僕が消えたなら

世界はどう変化し、人は何を得て、何を失うのか
30歳郵便配達員。余命あとわずか。
陽気な悪魔が僕の周りにあるものと引き換えに1日の命を与える。
僕と猫と陽気な悪魔の摩訶不思議な7日間がはじまった―――

消してみることで、価値が生まれる。
失うことで、大切さが分かる。
感動的、人生哲学エンタテインメント。(出版社サイトより)

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